『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

線路下を活用した魅力的な場所@スイス・チューリッヒ

写真はスイスのチューリッヒ(Zurich)にあるヴィアデュクト(IM VIADUKT)という場所。チューリッヒ中央駅の前にあるトラムの「Bahnhofquai/HB」駅からトラムに乗って5駅目、「Dammweg」駅の前にある場所。中央駅からは徒歩でも10〜15分ほどのところにある場所です。トラムに乗っていて偶然見つけた場所で、気になったのでトラムを途中下車して訪問することにしました。

ヴィアデュクトは2つの鉄道の路線がY字型に合流している部分の高架下を店舗としてリノベーションしたもの。路線の片方は現在でも鉄道が走っていますが、もう片方は歩道に作り替えられています。
2つの路線が交わる部分はマーケットになっており、食べ物を売るお店や、カフェ・レストランが入っています。マーケット前にはベンチが置かれ、訪問した時は土曜日だったためかトラックが来て野菜、チーズなどが販売されていました。

路線下は58の店舗となっており、洋服、キッチン用品をうるお店から、社交ダンスをしている教室、ギャラリー、レストラン、カフェなど多様なテナントが入っていました。お洒落な空間になっており、若い人、子連れの人の姿も多かったです。

ヴィアデュクトのすぐ東側には芝生が広がる公園(Josefwiese)があり、子どもを遊ばせている人も多かったです。公園に面したヴィアデュクトの店舗前にはカフェ・レストランのテーブルが並び、ここにも子どもを連れた親世代の姿が多かったです。

線路の下をリノベーションすることにより、非常に魅力的な場所となっていました。

ヴィアデュクトの西側にはアーティストのアトリエ、店舗などが集まるエリアを見つけました(鉄道の「Zürich Hardbrücke」駅が最寄り駅)。トラックの幌を再利用してカバンなどを作るスイス発祥のブランド「FREITAG(フライターグ)」の旗艦店は、コンテナを積み上げたような建物。
このエリアの中庭にはテーブル・椅子が並び食事をしている人も多かったです。こちらも、古い建物がアーティストなどの手によって魅力的な場所として生まれ変わっていました。

上に書いた通り、これらはチューリッヒの中央駅から徒歩で15分ほどのところにあります。中世の街並みだけでなく、リノベーションによって魅力ある場所が新たに生み出されているというのも、チューリッヒの魅力だと感じました。


*この記事を作成するにあたっては、『exiteニュース』の「チューリッヒの超クールなエリア、クライス フュンフで1日楽しむ!!」(2016年4月20日)の記事を参考にさせていただきました。