『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

朝市準備の日の「居場所ハウス」

10月16日(金)、翌日の朝市を迎え、「居場所ハウス」では朝市の準備をしました。
朝から男性メンバーはテントやテーブルなどの設置をしました。2014年10月25日からスタートした朝市も、毎月1〜2回ずつ継続し、既に16回目。テントを張る作業ももう慣れたものです。
農園で育てているほうれん草、水菜、大根なども大きく成長し、朝市に出荷できるようになりました。男性メンバーがテント貼りをしている隣で、女性メンバーは大根を洗ったり、水菜やほうれん草の重さを測り、ビニール袋にいれる作業を行いました。スーパーマーケットでは「○○グラム○○円」で売ってるから、それよりは安くしたいね、などと話をしながら。

この日は、朝から来訪者、見学者が多く、「居場所ハウス」のために古民家を寄贈してくださった方が知人と一緒に来たり、海外からの見学者が来たり、「居場所ハウス」の活動でいつもお世話になっている方が母親・母親の友人と一緒に来たり。土間のテーブルにも、和室にも人がいっぱい座っている光景をみて、昼食を食べに来た地域の方は「今日はいっぱいいるなぁ」という感想。

午後からは朝市の準備の続き。パートの方が焼き鳥のために肉とネギを串に刺す作業。その後、「おたすけ隊」の方が三色だんご作りをしました。

翌日の朝市は末崎小学校で学習発表会があったり、大船渡市内では産業祭り・さんま祭りが開催されたりしたため、朝市に来る人は少ないのではないかと心配していましたが、天気にも恵まれ、いつもと同じくらいの人が来て、買い物をしたり、その合間に会話を楽しんだり、お茶を飲んだりしながら過ごしてくださいました。

少し話は逸れるかもしれませんが、先日お会いした方が、地域の場所では「職場」と「茶の間」の間を目指すことが大切ではないかと話されていたのが印象に残っています。
仕事というのは、地域の人々の役割を次々に生み出していくという点で、そして、地域内でお金が循環する仕組みが生まれる(このお金の循環に伴い、人々の関係も築かれていく)という点で大切なのだと思います。
先日お会いした方からは、地域の高齢者が集まってアイディア商品を企画・製作し、それが大ヒットとなりネットでも販売しているという活動を紹介していただきました。こういう話を聞くと、「居場所ハウス」でも他の場所の活動を参考にしながら、まだまだ工夫する余地はありそうだなと感じます。もちろん一度に全てのことはできませんので、無理のないように少しずつやっていくしかないと思います。
「居場所ハウス」では毎月朝市を継続してきたこともあり、徐々に朝市は地域に定着してきたように感じます。この朝市がさらに地域において意味をもつ場になるよう、出店してくださる方、買い物に来てくださる方など少しずつ輪が広がっていけばよいと思います。

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