『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

建築家・村野藤吾設計による南千里のセンタービル

かつて南千里駅前にあったセンタービル。駅に近い側にある西館は1964年、駅から遠い側にある東館は1976年に竣工。設計はいずれも建築家・村野藤吾によるもの。開発初期の「ニュータウンの玄関口」として、特徴ある窓枠とともに多くの住民に親しまれてきました。構造はいずれも鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)構造となっています。今写真を見ても古さを感じさせない素晴らしい建物です。

西館のホール部分の写真。高低差のある土地に添わせるようにして計画されたスキップフロアによってこの空間が生まれました。いくつかの部屋がホールにはり出すように増築されていますが、竣工当時は部屋もなく、広々とした大きな空間になっていたようです。竣工当時の写真を見ると、ホールにエスカレーターがあったことがわかります。何故、エスカレーターが撤去されたのか? オイルショックの影響で電気代が高騰したためではないか、という話を聞きましたが、真相はまだわかっていません。

西館と東館を連結する部分。

0903南千里 センタービル, 2012s

東館の3階にあった図工室。同じフロアにはプラネタリウムもありました。

0894南千里 センタービル, 2012s

センタービル北側の様子。この写真を撮影した時点(2012年07月16日)で、東館に入っていた図書館等は、駅を挟んだ反対側にオープンした千里ニュータウンプラザへと既に移転しています。西館の2階の一番東側(写真の中央あたり)には、千里ニュータウンまちびらき50年事業の事務所が入居しており、まちびらき50年事業が終わるまではこの事務所が継続して使われるとのことです。

(更新:2017年4月11日)