『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

千里八景(千里20年まつり)

今から30年前の昭和57(1982)年、千里ニュータウンはまちびらき20年ということで、千里20年まつりが開催されました。

千里20年まつりではいくつかの行事が行われましたが、その1つとして、千里八景の選定があります。千里八景は、住民から応募された写真に基づき、千里20年まつり実行委員会が選定したものです。

以下の通り、ニュータウンである千里らしい8つの風景が選ばれています。

池畔散策(ちはんさんさく)

千里南公園
選定の理由:牛ヶ首池北東より竹見台の高層住宅群を眺望するその景観および水面に映る住宅の美しさ。

駅広夜景(えきひろやけい)

北千里駅周辺
選定の理由:北千里駅よりみた専門店街が半円形状に広がりを見せ、タウン内を巡回するバスの発着、タクシー等の乗り入れによるロータリー周辺のにぎわい。特に夜景はすばらしい。

桜並木(さくらなみき)

千里中央筋の桜並木
選定の理由:中央筋をはさんで咲き誇る数百本の桜並木は、千里ニュータウン随一の景観である。

新都市俯瞰(しんとしふかん)

千里中央公園
選定の理由:中央公園にある展望台からの一大パノラマ風に展開する千里ニュータウンの壮大な景観。また春には周辺に植樹された数百本の桜が非常にみごとでる。

野鳥楽園(やちょうらくえん)

千里北公園
選定の理由:周辺緑地を背景に壮大な広がりを見せる北公園は、モニュメント”風の道”をはじめ、北公園プール、自然に溶け込む市民体育館、さらに北側には国立循環器病センター、そして勝尾寺山系へと展開する景観。

副都心黎明(ふくとしんれいめい)

千里中央
選定の理由:新御堂筋と中央環状線が立体交差する周辺の都市景観は、まさに人口都市千里ニュータウンのシンボルである。

ビル群爽涼(びるぐんそうりょう)

千里中央周辺
選定の理由:新御堂筋をはさんで西側に展開するビジネスビル群は、緑とオープンスペースの変化に富んだ配置で、近代的な都市景観を呈している。

新都市躍動(しんとしやくどう)

桃山台周辺
選定の理由:まっすぐに走る新御堂筋とならんでのびる鉄道、行く手に展開する千里ニュータウンの街なみ、さらに遠望できる箕面連山の景観はすばらしい。

※参考:『千里20年まつり 昭和57年5月〜11月』千里20年まつり実行委員会 1982年


今から30年前に選ばれた千里らしい8つの風景。現在まで継承されている風景もありますし、いくつかの風景は建物の建築や、建て替えでもう見られなくなった風景もあります。
千里八景の写真が撮影された地点には標示柱が建てられたとのこと。今度、まち歩きの際に標示柱を見に行きたいと思います。