『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

千里ニュータウンの人口・高齢化率(2018年春)

  • 最新の人口・高齢化率などの推移はこちらをご覧ください。
  • 長期的な人口・高齢化率などの推移はこちらをご覧ください。
  • 人口・高齢化率などの統計データの見つけ方はこちらをご覧ください。

吹田市・豊中市の2018年春の住民基本台帳による人口・世帯数が公開されていますので、千里ニュータウンの最新の人口・世帯数を集計しました。
この記事では次の4つに分けて集計しています。

  1. 千里ニュータウンとして開発された12住区(吹田市域8住区+豊中市域4住区)
  2. 吹田市域8住区:佐竹台、高野台、津雲台、藤白台、古江台、高野台、竹見台、桃山台
  3. 豊中市域4住区:新千里北町、新千里東町、新千里西町、新千里南町
  4. 上新田

データは、明記していないものは、吹田市・豊中市の住民基本台帳のデータを用いています(吹田市は3月31日、豊中市は4月1日時点のデータ)。

人口

近年、集合住宅の建替えラッシュにより人口は継続して増加してきましたが、2018年には前年より人口がわずかに減少。まだ建設中の集合住宅はあるものの、千里ニュータウンの再開発は一段落したと言えるのかもしれません。
2018年春の時点で、①千里ニュータウンとして開発された12住区の人口は99,112人と約10万人。このうち、②吹田市域8住区の人口は63,742人、③豊中市域4住区の人口は35,370人となっています。また、④上新田の人口は20,751人であり、④上新田のみ前年より人口が増加しています。

世帯数

世帯数も集合住宅の建替えラッシュにより継続して増加してきましたが、人口と同様、2018年には前年よりわずかに減少しています。①千里ニュータウンとして開発された12住区の世帯数は45,745世帯。このうち、②吹田市域8住区の世帯数は約29,524世帯、③豊中市域4住区の世帯数は約16,221世帯。また、④上新田の世帯数は約8,766世帯で、④上新田のみ前年より世帯数が増加しています。

一世帯当たりの人員

①千里ニュータウンとして開発された12住区の近年の一世帯当たりの人員は横ばいとなっており、2.15〜2.2人の間を推移。④上新田で減少傾向が続いており、2018年春時点で約2.37人となっています。

高齢化率

長期の高齢化率の推移

まち開き当初は若い世代が多かったため、①千里ニュータウンとして開発された12住区の高齢化率は全国平均を下回っていましたが、1990年代後半に高齢化率は逆転。ただし、近年は集合住宅の建て替えラッシュにより若い世代が入居しているため、②吹田市域8住区、③豊中市域4住区の高齢化率はいずれも約30%と横ばいとなっています。2015年に実施された国勢調査によると、2015年10月1日現在の日本の高齢化率は26.6%であり、①千里ニュータウンとして開発された12住区の高齢化率は全国平均より3%ほど大きくなっています。④上新田の高齢化率は上昇し続けているものの、全国平均を下回っています。

※長期の高齢化率の推移は国勢調査のデータで、具体的には次の資料に掲載されているデータである。

  • 千里ニュータウン12住区の高齢化率は『千里ニュータウンの資料集(人口推移等)』(吹田市・豊中市千里ニュータウン連絡会議, 2017年10月1日)に掲載のデータ
  • 上新田の高齢化率は国勢調査の「小地域集計」「27:大阪府」のデータを集計
  • 日本の高齢化率は総務省統計局「1.高齢者の人口」に掲載のデータ

近年の高齢化率の推移

①千里ニュータウンとして開発された12住区の高齢化率はほぼ横ばいですが、前期高齢者(65〜74歳)と後期高齢者(75歳〜)を分けてみると、前期高齢者の割合は低下し、後期高齢者の割合は上昇する傾向が見られ、既に後期高齢者の割合(2018年春時点で約17.8%)が、前期高齢者の割合(2016年春時点で約12.4%)を上回っています。④上新田は前期高齢者の割合も、後期高齢者の割合も小さいですが、継続して増加しています。

住民の年齢構成

①千里ニュータウンとして開発された12住区について、2010年と2018年の住民の年齢構成を比べると、2010年では60〜74歳(ニュータウン第一世代)が最も大きな山、35〜44歳(ニュータウン第二世代)が次に大きな山となっていたのに対して、2018年は40〜54歳(ニュータウン第二世代)が最も大きな山になっているという変化が見られます。ここにも近年の集合住宅の建て替えラッシュの影響が現れています。②吹田市域8住区、③豊中市域4住区だけを取り出しても、同じ傾向が見られます。
④上新田の住民の年齢構成は、若い世代が大きな山になっているという特徴があります。最も大きな山は2010年は35〜39歳、2015年は40〜44歳、2018年は45〜49歳と年が経過するとともに右側に移動していることがわかります。

(更新:2022年3月2日)