大船渡市末崎町の「ハネウェル居場所ハウス」のオープンから2015年3月末までの活動のあゆみを記録・編集した冊子です。
- タイトル:居場所ハウスのあゆみ 2012-2014
- 編集:田中康裕
- 発行:Ibasho
- 発行年月日:2015年6月20日
- ページ数:A4サイズ 176ページ(表紙:カラー 本文:モノクロ)
- 値段:2,000円(居場所ハウスで販売)
目次
居場所ハウスのあゆみ(2015年夏版)〈目次〉
居場所ハウスのプロフィール(p5)
- 大船渡市末崎町
- 居場所ハウス周辺
- 居場所ハウスの建物
- 居場所ハウス略年表
- 居場所ハウスの運営体制
- 来訪者数の推移
オープンまでの経緯(p21)
- ワークショップ・ミーティング一覧
オープンからのあゆみ(p33)
- スタッフ日誌にみるあゆみ
- 2015年4月以降の新たな動き
イベント・団体利用(p103)
- イベント・団体利用一覧
- イベント・団体利用数の推移
総会・理事会・定例会(p147)
- 総会
- 理事会
- 定例会
フィリピンとの交流(p159)
- フィリピンとの交流
- 第3回国連防災世界会議
資料(p171)
- 未来を拓く 居場所ハウス
あとがき
「居場所ハウス」はもうすぐオープンから2年を迎えます。日々記入してきたゲストブックの人数を数えると、来訪者数は延べで1万人を超えました。
この2年間を振り返ると、運営がいつも順調だったわけではありません。NPO法人が自立した組織としてなかなか活動できなかったり、当番をする人がいなかったり、行事を開催しても人が集まらなかったり、利用の仕方で揉めたりなど、様々なことがありました。
こうした中、試行錯誤しながら運営を継続しているうちに、「居場所ハウス」の雰囲気がだんだん良くなってきました。個人的には、2014年3月の「ひな祭り」、2014年5月の「鯉のぼり祭り」が1つの転機だったと感じます。いずれも高齢者を中心とする「居場所ハウス」のメンバーが、若い世代のために何ができるかと考えながら企画し、開催したイベント。これらのイベントを通して「居場所ハウス」で自分たちの世代だけが楽しむのではなく、「居場所ハウス」を通して地域をより良くできるのだという意識が共有されていったと考えています。
2014年8月から農園(居場所農園)での農作業を、2015年10月から朝市をスタートさせました。そして、2015年5月からは屋外に建設した食堂(料理ハウス)の運営をスタートさせました。これらは商店や飲食店がほとんどないという地域の状況を考え、高齢者など地域の人々の暮らしをサポートするために、それと同時に「居場所ハウス」の運営基盤を確立するためのものです。
地域の人々が、自分たちが楽しむためだけではなく、地域をより良くしていく当時者として役割を持てる場所が地域に生まれたこと。これが、「居場所ハウス」がもつ大きな意味です。この冊子には2年間の「居場所ハウス」の歩みが詰まっています。この冊子を読んで「ああでもない、こうでもない」と議論したこと、朝早くからイベントの準備で忙しかったことを思い出す方もいるかもしれません。「居場所ハウス」で食べた料理やお菓子の味を思い出す方もいると思いますし、何気ない日常のちょっとした出来事を思い出す方もいると思います。今まであまり馴染みがなかった方にとっては、「居場所ハウス」をより知ってもらうためのきっかけになると思います。
「居場所ハウス」では、これからも運営の課題や、メンバーの意見の対立が生じることがあると思います。そんな時にこそ、原点に立ち返ること、これまでの歩みを振り返ることが大切です。「はじめに」で書いたことの繰り返しとなりますが、この冊子が「居場所ハウス」が生まれた理念とオープンから歩みを共有し、今後の運営の可能性を探るきっかけになれば幸いです。加えて、「居場所ハウス」はオープン以来、国内・国外からの多くの方々の協力を受けてきました。「居場所ハウス」でイベントを開いてくださった方、各地の特産品を届けてくださった方、遠くから足を運んでくださった方、寄付をしてくださった方。この冊子が、これまでに「居場所ハウス」を応援し、見守ってくださった多くの方々に、2年間の歩みをお伝えするきっかけになればと思います。