『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

韓国のニュータウン:板橋新都市

2011年7月、韓国の板橋(パンギョ/Pangyo)を案内していただきました。
板橋は盆唐に隣接して開発された新都市で、ソウルまで車で20分、江南(Gangnam)駅まで地下鉄で17分の距離にあります。
開発は韓国土地住宅公社(LH公社:Korea Land and Housing Corporation)によるものですが、韓国土地住宅公社は住宅の分譲も行っているとのこと。まだ2年前に(造成が?)できたばかりだということで、建設工事があちこちで行われているのを見かけました。

盆唐や果川など、韓国の第一期の新都市においては、住宅地と合わせて都市の基盤も計画されたが、板橋を含めたその後の新都市は住宅地のみが計画される傾向にあるという話を案内してくださった方から聞きました。
これに関連して、知り合いから次のような話を聞いたこともあります。
以前は自足した地区(都市機能をもつ地区)として開発されたものを「新都市」、自足していない地区(住宅地)として開発されたものを「ニュータウン」と呼んでいた。「新」と「ニュー」は同じ意味であるため、「都市」と「タウン」の部分に違いがあったとのこと。しかし、近年では都心の再開発にも「ニュータウン」という表現が使われるようになったため、今では「ニュータウン」は都心の再開発の意味で使われることが多いという話でした。


板橋は、大きく東西に分かれており、西板橋は住宅地が中心、東板橋は研究施設、業務施設があるとのこと*1)。
板橋ではエリア全体で建物の高さや色など、景観への配慮がなされているとのこと。この話を聞いたせいかもしれませんが、アパートの色が薄茶色に統一されているように感じました。また、敷地が隣接している盆唐とは建っている集合住宅の雰囲気が違うように感じました。

写真は西板橋のWorlden Hills。高低差のある敷地を活用したテラスハウス。完成して間も無くのようで、入居者募集のためのオープンハウスをしている住戸も見かけました。


*1)板橋テクノ・バレー(Pangyo Techno Valley)は、韓国のシリコンバレーとも呼ばれている(Wikipedia「Pangyo Techno Valley」のページより)。

(更新:2018年11月1日)