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映画『ニュータウン物語』の上映会

2004年4月24日に「ジブラルタ生命千里ホール」にて映画『ニュータウン物語』の上映会を開催しました。『ニュータウン物語』は岡山の山陽団地を舞台とした映画。監督は、山陽団地で生まれ育った本田孝義氏。ホームページで次のように紹介されています。

1970年前後、日本全国各地に“新しい街”としてニュータウンが数多く生まれた。それらは、日本の高度経済成長を背景に多くの国民の夢や希望を乗せて羽ばたいていった。しかしながら、高度経済成長の終焉と合わせるかのように、ニュータウンは曲がり角を迎えようとしている。
本作『ニュータウン物語』は、岡山県赤磐郡山陽町山陽団地というニュータウンで育った監督である本田孝義が、再びその地を訪れ、自らの思いを重ね合わせながらニュータウンの歩みをたどるドキュメンタリー映画である。
昨今、ニュータウン、あるいは郊外のあり方について、様々なことが議論されるようになった。しかしながら、ニュータウン育ちの本田孝義は、そこで暮らしてきた人々が何を感じながら生活してきたのかが十分には語られていないことにかねてから不満を持っていた。そこで、本田はカメラを片手に様々な人々に出会っていく。語られる話は、どこにでもありそうな「普通」の話であるだろう。だが、普通の話ほど語られにくく、かつ残っていかないこともまた確かである。

*『ニュータウン物語』公式サイト

「そこ[=ニュータウン]で暮らしてきた人々が何を感じながら生活してきたのかが十分には語られていない」。「普通の話ほど語られにくく、かつ残っていかないこともまた確かである」。重い言葉です。

『ニュータウン物語』を上映するため、千里グッズの会のメンバーが中心となって上映委員会を結成し、街頭宣伝から、当日の会場運営まで行いました。「映画の上映会なんてできるのだろうか?」という不安もありましたが、「是非、この映画を千里ニュータウンで観たい!」という強い思いのもと、無事に上映会当日を迎えることができました。

写真は映画上映後の、本田監督との質疑応答の様子。