『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

キキガキスト

少し前の新聞に、東京の台東区・文京区を舞台とする地域雑誌『谷中・根津・千駄木』(谷根千)の編集に携わってこられた森まゆみ氏へのインタビューが掲載されていました。
地域雑誌『谷中・根津・千駄木』(谷根千)は昨年8月に終刊していますが、今後は活字にこだわらず映像とインターネットによって「普通の人の生き死にを記録」しようとされている、とのこと。

雑誌が終刊したときにこれから何をしていこうかと考えた。自分が好きなことは、人の話しを聴いて、記録していくことしかないと確認した。それをこれからは映像とインターネットを使って続けていこうと決めたという。
「ずっと活字だけで伝えてきたけれど、顔の表情や声音、間合いなど文字では十分に伝わらないものがあるなあ、とは以前から感じていました。私はきれいな風景をとりたいわけではない。人をとりたい。『モノ』ではなく『コト』を撮影して残していきたい」
記憶から記録へ。普通の人の生き死にを記録しよう。活字時代からの合言葉は今も変わらない。オーラルヒストリーというと硬く聞こえるが、森さんは自らを「キキガキスト」と言う。
*「映像でも「キキガキスト」」・『朝日新聞』2010年8月23日号

「自分が好きなことは、人の話しを聴いて、記録していくことしかない」。
千里ニュータウンを舞台にして、どんなキキガキができるか。まずは、できることから少しずつ…