『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

千里ニュータウンの「ひがしまち街角広場」から教わったこと

これまで千里ニュータウン新千里東町の「ひがしまち街角広場」との関わりや研究を通して、「地域に必要とされている場所のあり方」、「地域の場所がもつ価値」について多くのことを教わりました。2011年10月10日に行われた「ひがしまち街角広場」10周年記念パーティーでは、「ひがしまち街角広場」が実現している10の価値について次のような報告させていただきました。

「ひがしまち街角広場」から教わったこと

1)いつもあいてる

・「ひがしまち街角広場」はいつも開いてて、いつ行っても誰かがいてくれる場所
(集会所や公民館は目的をもった人が訪れて、時間を決めて利用する)

2)自分たちで、手作りで

・地域に必要な場所を、自分たちの手作りで実現した場所
(誰かから与えてもらった場所ではない)

3)徐々に作りあげていく

・一度に完成させずに、徐々に作りあげていく場所
・出来事に柔軟に対応して、変わり続ける場所

4)地域情報の交差点

・「ひがしまち街角広場」に来れば地域のことがわかる
・「ひがしまち街角広場」には地域のことに詳しい人がいる

5)思い思いに過ごせる

・過ごし方が決められておらず、自由に過ごせる場所
・居合わせた人と無理に関わらなくてもいい場所

6)子どもと大人

・子どもと大人が日常生活の中で、自然に顔見知りになれる場所


7)夜遅くまで

・仕事帰り、夕食後でも集まれる場所
・お酒を持ち込んで飲むことができる場所

8)地域内外をつなげる

・「ひがしまち街角広場」があるから、大学も研究成果を直接地域の方々へ報告できる

9)新たな活動を生み出す

・「写真サークル・あじさい」、「千里グッズの会」(2002年〜)、「千里竹の会」(2003年〜)、「千里・住まいの学校」(2004年〜)をはじめ、多くのグループが誕生した

10)活動の継続・蓄積

・オープンから2011年3月までの約9年半にコーヒー、紅茶などの飲み物を飲んだ人は9,3,063人になる。

(更新:2022年6月4日)