『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

千里ニュータウン新千里北町の「畑のある交流サロン」

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先日、千里ニュータウン研究・情報センターのメンバーと新千里北町の「畑のある交流サロン@kitamachi」という魅力的な場所を見学させていただきました。

「畑のある交流サロン@kitamachi」は北丘小学校内にある場所で、校舎と校舎の間で野菜を作りをされています。
少子化による空き教室・空きスペースの活用と、構内に大人が出入りすることで子どもを見守ることができる、という校長先生の提案でスタートしたと伺いました。
今年7月12日に物置にするため校門脇にあった守衛小屋を畑に移動し、7月19日から本格的に開墾をスタート。8月1日は新千里北町の夏祭り「楽しまナイト」で活動をPR、8月30日にはジャガイモの植え付け、10月12日には子どもたちとサツマイモの芋掘りを行い、10月25日には掘ったサツマイモを使って「竹筒芋ご飯大会」を開催されたとのことです。

今後は、畑に面した教室(コミュニティ・ルームとして使われている空き教室)をサロンにすることを計画されているようです。
あいにく、この日は雨のため畑での作業は行われていませんでしたが、「畑が1つの素材となることで、人が新たに集まってくるようになった。みな畑という共通の趣味があるし、収穫できるし、交流できる」、「畑というのは、今まで北町になかったテーブル。新たなテーブルを出したことで、地域にすごい人がいることがわかった」という話から、畑という具体的な場所が地域に新たな関係を生み出している様子を伺うことができました。

この日の打合せでは、今後の活動について色々な話がなされていました。ある方からは「イベント野菜」と「お楽しみ野菜」を分けた方が活動しやすいのではないかという提案。「イベント野菜」とはサツマイモやタマネギのように、収穫物を地域のイベントに提供する野菜、「お楽しみ野菜」というのは自分たちが栽培や収穫を楽しむための野菜という意味だとのこと。共用の大きな畑には、各行事にあわせて「イベント野菜」を植えてはどうかという提案でした。他の方からは、最近の子どもはトマトやスイカが畑でどういうふうになっているのかを見たことがないだろうから、子どもたちのために「見る野菜」も必要ではないかという意見もありました。また、畑でハーブを育てて、ハーブティのパーティーを開きたいなど、色々な意見が出されていました。
「私らも楽しみながらやろうと思っているので」「情報がいっぱいになってくるので、加減をしながらぼちぼちやりましょう」というように、無理をしないで継続するという姿勢も大切だと思わされました。

千里ニュータウン研究・情報センターでは、千里ニュータウンでの暮らしの歴史を収集し、それを共有する活動を続けており、その一貫として「大きな本」の制作を行ってきました。「千里まちあるきガイドボランティア養成講座」もスタートしました。
例えば、「畑のある交流サロン@kitamachi」で「大きな本」を展示したり、千里ニュータウンに関する出張講座を開催することで新千里北町の歴史を振り返る機会をもうける、あるいは「畑のある交流サロン」の「大きな本」を作ることで、その活動を地域の方々が共有できるようなお手伝いができればと考えています。

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