『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

運営メンバーがまず楽しめる雰囲気にすること

151125-133538

「居場所ハウス」では毎月、運営メンバーによる定例会を開いています。オープン直後の2013年6月末に1回目の定例会を開催して以来、毎月、一度も欠かさず定例会を続けてきました。
定例会は最近の出来事を紹介したり、次月のイベントの日時を確認したり、次月の日曜日のボランティアを決めたり、大きなイベントを控えている時はその打合せをしたり、運営の課題について意見交換したりしており、運営メンバーが意見交換・情報共有する場として欠かせない集まりです。

11月25日(金)に今月の定例会を行いました。定例会には毎回10〜15人ほどが出席していますが、この日の定例会は特に出席者が多く、初めて定例会に出席した人を含めて16人(男性8人、女性8人)が出席。テーブルの周りには座りきれず、和室に座ったり、薪ストーブの向こうに座ったりする人も。
この日は参加者が多かっただけでなく、13:30〜14:50頃までおよそ1時間半という長時間の定例会となりました。

以前、連絡事項を伝えるだけで定例会を終えていた時期もありました。2015年10月21日(水)に「居場所ハウスの運営理念を振り返り、これからの運営を考えるワークショップ」を開催。このワークショップでは定例会でも自由な意見を言い合うようにした方がいいという話をしました。ワークショップ後、2度目となる11月25日(金)の定例会では、メンバーが発言することが増えたように感じました。
司会をしているSさんも、12月19日の朝市は年末なので、年末年始に向けてどういう物を出店するか意見を聞かせて欲しい、運営についてどんな意見でもいいから、と折りに触れてみなの意見を聞いていました。
(いつもはあまり発言しない)女性メンバーからは、12月の朝市について団子かクルミ餅を作って販売するのはどうか? 皮だけの焼き鳥もいいのではないか? などが提案。また、月間のイベント予定表を多目に印刷して常備しておけば、来訪者に案内しやすいという提案もありました。
昼食の提供については、スタッフが食堂と「居場所ハウス」の間を行ったり来たりするのは大変なので、食券を上手く使い、できるだけ昼食を食べに来た人に取りに来てもらうようにすることも確認されました(昼食を食べに来た人がお客さんとして座って待ってるだけでないというのは、「居場所ハウス」が目指す方向性とも合致すると考えています)。食券について実際に調理しているメンバーからは、まず試しに食券でやってみて、何か問題が出てくれば考え直すのがいいという意見。
1人の男性メンバーからは、クリスマスに向けて建物にイルミネーションの飾り付けをしたい、薪が減ってきたから木の運搬を手伝って欲しいという依頼。男性メンバーが集まって、イルミネーションの飾り付け、木の運搬を行うこととなりました。

今日、初めて定例会に出席した方は、「みなで楽しみながら相談しているし。自分たちが楽しめば、外から来る人も楽しくなるだろうし」と話されていました。
もちろん、運営メンバーが自分たちだけで楽しむ(地域から切り離された自分たちだけの世界を作る)ようになることは避けねばならないのは当然ですが、この方の意見のように、まずは運営メンバーが楽しめる雰囲気があることが全てのベースになるのだと思います。