『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

千里ニュータウン再開発の光景@UR千里竹見台団地・府営千里桃山台住宅(2023年2月)

阪急千里線の南千里駅の西側にある竹見台、桃山台では大規模な再開発が進められています。

(道路の右側が竹見台、左側が桃山台)

UR千里竹見台団地

南千里駅の北西に、平面形が「Y」の字になった3棟の高層のスターハウスがありました。UR千里竹見台団地のC26・27・28棟で、千里ニュータウンの玄関口のランドマークとなってきました。

3棟の高層のスターハウスは建て替えが進められており、2020年末、C26棟を建て替えたUR千里グリーンヒルズ竹見台の101棟が完成。
次いでUR千里竹見台団地のC28棟の建て替えが行われており、現在、C28棟は完全に取り壊された状態になっています。奥にはこれまで見えなかった正方形の平面をもつ住棟、さらにその奥にはC9棟を建て替えたUR千里グリーンヒルズ竹見台の201棟が見えています。

(再開発前の3棟のスターハウス)

府営千里桃山台住宅

府営千里桃山台住宅の住棟は特徴的な「囲み型配置」がなされています。「コ」の字・「逆コ」の字を連続させるように住棟を配置。そして、敷地の南側に歩行者専用道路、北側に車道が通されており、歩行者専用道路側に向かって開いた「コ」の字の中の空間を公園に、車道に向かって開いた「コ」の字の中の空間を駐車場にすることが基本とされており、これによって歩車分離を実現。さらに、歩行者専用道路の先には近隣センター、学校、駅、公園などが配置されています。こうした工夫は、ラドバーン方式を集合住宅に適用したものだと見なすことができます。

府営千里桃山台住宅は、南千里駅に近い側(東側)から再開発が進められており、東側には高層の府営吹田桃山台住宅の住棟が完成。隣の敷地は、退去が進められており、一部の住棟は既に取り壊しの工事が始まっています。

「囲み型配置」により、一部の住棟には西に面した部屋ができてしまいます。そこでこの住棟の西側には緑色の日除けが設置されています。千里ニュータウンの府営住宅の特徴的な光景として、この緑色の日除をあげることができますが、再開発により緑色の日除のある住棟はも少しずつ減っています。