『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

今、「ひがしまち街角広場」から教えられること

千里ニュータウン・新千里東町に開かれた「ひがしまち街角広場」(大阪府豊中市)の研究をさせていただいてました。そして、岩手県大船渡市末崎町の「居場所ハウス」の運営・研究に携わるようになった今、時々、「ひがしまち街角広場」のことを思い返します。

「ひがしまち街角広場」で伺った話を、身を持って実感することは多いです。例えば、次のような話を伺ったことがあります。

初めはボランティアの確保が心配だったんです。ですから、地域の団体で当番制にしましょう。・・・・・・。そういうふうに一日当番日を決めて、その人たちがお当番で入るようにしました。ところが半月も経たないうちに、都合が悪いから今日は出られないからって。そうすると、今日は福祉の日ですよとか、福祉関係以外の人が入りづらい。それから防犯担当の日は、防犯関係者以外は覗いて見て、「あぁ今日は防犯の日や」って人が帰るようなことがありました。それで、それも一切なしにしましょう。ここに入るボランティアは、みな裃脱いで、肩書き脱いで、個人として入りましょうということにしました。それで、全くそういう何の団体にも関係の無い方々のボランティアで今もずっときております。

「裃脱いで、肩書き脱いで、個人として」運営に携わること。他で築いている関係を場所の中に持ち込まないこと。運営を長続きさせる1つの秘訣だと思います。

写真は「ひがしまち街角広場」。学校帰りの子どもが、「おばちゃん水ちょうだい」と水飲みに立ち寄ってます。

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このような世代を越えたさりげない日常の光景が見られることも、「ひがしまち街角広場」の魅力です。

(更新:2020年3月16日)