千里ニュータウンの新千里東町では、2000年代に入ってから集合住宅の再開発が進められてきました。既に大半の再開発が終わっていますが、現在、UR新千里東町団地と近隣センターの再開発が進められています。
UR新千里東町団地/千里グリーンヒルズ東町
UR新千里東町団地は、4棟の11階建ての高層住棟と、26棟の5階建ての中層住棟、1棟の集会所からなる1,522戸の団地でした。このうち、4棟の高層住棟と集会所が、UR千里グリーンヒルズ東町*1)の住棟に建て替えられています。
2020年11月、第一期として、UR千里グリーンヒルズ東町の101・102・103号棟の3棟、380戸への入居が始まりました。
- 101号棟:156戸、RC造地上7・12階建
- 102号棟:70戸、RC造地上8階建
- 103号棟:154戸、RC造地上6・12階建*2)
2025年6月には、第二期として、UR千里グリーンヒルズ東町の104・105・106号棟の3棟、372戸への入居が始まりました。104号棟は南東向き、南向き、西向きの3棟が「コ」の字に連結された住棟、105号棟は南向きの住棟、106号棟は東向き、南向きの2棟が「く」の字に連結された住棟となっています。
- 104号棟:198戸、RC造地上13階建
- 105号棟:49戸、RC造地上7階建
- 106号棟:125戸、RC造地上10階建*3)

(完成した第二期の住棟)
UR千里グリーンヒルズは、千里中央地区と千里中央公園を東西に結ぶ、「こぼれび通り」と呼ばれる歩行者専用道路の南に位置しています。「こぼれび通り」は道路の中に植栽帯がもうけられているのが特徴で、後に開発されたニュータウンでは、「こぼれび通り」を発展させ、より幅の広い緑道がもうけられました。この意味で、「こぼれび通り」は日本における緑道のモデルと言えます。
「こぼれび通り」は、「URの建替え事業に合わせて無電柱化と道路整備に取り組み、安心・安全で快適な通行空間の確保及び良好な都市景観の形成」*4)を図ることを目的として、2023年から整備事業が進められてきました。2024年11月13日、先行して再整備が進められてきた千里阪急ホテルの北東付近から、東丘こども園の南西付近までの区間が開通。2024年12月18日には開通した区間に、「ひがしまち街角広場」からの樹木寄付の記念碑が設置されました。
「こぼれび通り」は、再整備による歩道部分の拡張のため、植栽帯が小さくなりましたが、UR千里グリーンヒルズ東町の敷地に、「こぼれび通り」に沿って新たな植栽帯が新たにもうけられることになりました。具体的には、写真のように敷地の境界をまたいで植栽帯がつながるようにもうけられており、これによって緑豊かな歩行者専用道路として再整備が行われています。

(「こぼれび通り」とUR千里グリーンヒルズ東町の連続する植栽帯)
UR千里グリーンヒルズ東町の敷地には、「こぼれび通り」沿いに座れる場所も整備。2025年6月の第二期の3棟への入居が始まったことで、細長い公園のような空間が生まれました。



(「こぼれび通り」沿いにもうけられた場所)
新千里東町近隣センター
千里中央地区から「もみじ橋通り」を東に歩くと、新千里東町の近隣センターに到着します。近隣センターは、旧府営新千里東住宅の南部分(東地区)の工事が完了し、旧近隣センターのあった西1地区の再開発が進められてきました。

2025年4月、13階建て、151戸の分譲マンション、パークホームズ千里中央 ザ レジデンス シティフロントへの入居が始められ、近隣センターの再開発は終了となりました。

(「もみじ橋通り」からの光景)


(東丘小学校との間の歩行者専用道路)
■注
- 1)千里ニュータウンのURの集合住宅は、現在、新千里東町に加えて、竹見台、高野台で再開発が進められている。再開発後の名称は「千里グリーンヒルズ○○」に統一され、それぞれ、「千里グリーンヒルズ東町」、「千里グリーンヒルズ竹見台」、「千里グリーンヒルズ高野台」とされる
- 2)住戸数、階数はUR賃貸住宅「千里グリーンヒルズ東町」のページより
- 3)住戸数、階数はUR発行の電子パンフレット「千里グリーンヒルズ東町 第2次 新築賃貸」より
- 4)豊中市「令和5年度(2023年度)都市基盤部事業概要」2023年5月