『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

スティヴネイジ:イギリス最初のニュータウン②

先日ご紹介した通り、スティヴネイジには町の歴史を展示するスティヴネージ・ミュージアム(Stevenage Museum)という場所があります。

  • 開館日:月曜〜土曜 10時〜17時
  • 閉館日:日曜、Bank Holidays
  • 入場料:無料
  • コレクション:1万8千枚以上の写真、1万個以上の物

ミュージアムは、タウンセンターから大通りをくぐり抜けた東側にあります。教会の下のフロアに開かれています。

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入口を入ると、左側に受付、スタッフのいるスペースがあります。右側の壁には、販売されているスティヴネイジに関する書籍や様々なグッズが並んでいます。木製の玩具も並べられていました。
スタッフの方に写真を撮影してもよいかと尋ねたところ、展示されている古い硬貨とオートバイ以外は撮影してもよいとのこと。オートバイは非常に貴重なものだとのこと。

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中に入るとテーブルが置かれてホールへ。隅には飲物の自動販売機もあります。ホールの右側にはレクチャールーム、正面が企画展の展示室、左側に常設展の展示室があります。

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常設展の展示室の入口には「スティヴネイジ60周年 1946〜2006」(Stevenage 60 Years a New Town 1946 – 2006)というパネル。中に入るとニュータウンの時代に関する展示がなされたコーナー。奥に進んでいくほど時代を遡っていくように展示されており、最後の部分は自然に関する展示になっていました。
ニュータウンの時代は、次の14枚のパネルでコーナーが作られていました。

  • 1946年から1959年(Stevenage New Town 1946 – 1959)
  • 1960年から1980年(Putting Down Roots 1960 – 1980)
  • 1980年から。開発公社解散以降(After The Corporation 1980 onwards)
  • 夢の建設(Building the Dream)
  • 家庭で(At Home)
  • 職場で(At Work)
  • 人々の力(People Power)
  • 新しい家庭(New Families)
  • 家庭でのエンターテインメント(Staying In)
  • 外出する(Going Out)
  • 交通(Transport)
  • ニュータウンに関する議論(Hands off our homes: the New Town debate)
  • 防衛・宇宙空間(Defence and Space)
  • 買い物(Shopping)

当時の家具や物でキッチン・ダイニングが再現されたコーナー、当時の自転車も展示されたコーナー、居住者の語りを視聴できるコーナーなどがありました。住民の語りを視聴したり、ミュージアムが所蔵する写真を検索するためのタッチパネル式の機器も置かれていました。写真は購入できるようで、脇には写真を注文できる用紙も置かれていました。

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スタッフの方に話を伺ったところ、ミュージアムにはイベントの参加者を含め、年間3万5千人の来訪があるとのことでした。

ミュージアムは先史時代から現在まで町の歴史が全てわかるというくらい、充実した展示が行なわれています。ニュータウンの時代についてもかなりのスペースを割いた展示がなされており、ニュータウンとしての歴史をきちんと伝えていこうとされているのだということが伝わってきました。
ただし、決してニュータウンの時代だけが切り出されているわけではなく、ニュータウン開発前からの歴史との連続性をもった展示がなされており、町の歴史の1コマとしてニュータウンが取り上げられていることを感じました。