ニューディール政策によって作られたアメリカ・ワシントンDCのグリーンベルトは、来年(2012年)、まちびらきから75周年を迎えます。一方、千里ニュータウンは来年(2012年)、まちびらきから50周年を迎えます。
千里ニュータウンがグリーンベルトの真似をする必要はないですが、参考になることもあるかもしれませんので、グリーンベルトの75周年記念委員会(75th Anniversary Committee)ではどのような企画が立てられているのかを紹介したいと思います。
グリーンベルトでは、2012年のまちびらき75周年に向けて、2009年10月から委員会メンバーの募集が始められています、そして、2010年の始めにはメンバーが決定しています。
委員会には市のスタッフの立場として、グリーンベルト・ミュージアム(Greenbelt Museum)のキュレーターの方も参加されています。
2010年5月には、住民から75周年記念のロゴを募集することが発表。ロゴのコンテストの結果は2011年2月に発表されました。
現在、75周年記念委員会の下には、次の10の小委員会が立ち上げられています。
- 広報(Advertising and Public Relations)
- ミュージアム(Museum Activities)
- 資金調達・後援(Fundraising and Sponsorship)
- 財政(Finance)
- 芸術・展示(Art and Exhibition)
- イベント企画・コーディネート(Events Planning and Coordination)
- シンポジウム(Symposium on “Sustaining Greenbelt’s Legacy”)
- ダンスパーティ(a Gala Dinner Dance)
- 記念グッズ(Product Merchandise)
*75th Anniversary Logo Selected, Help Needed, Greenbelt News Review, February 17, 2011より
そして、75周年記念委員会により次のようなプログラムが計画されています。
- 開会式 1〜2月末(a kickoff as early as January or February 2012)
- ミュージアムによる連続講演会 5月(a museum lecture series in May 2012)
- シンポジウム 5月(a symposium on Sustaining Greenbelt’s Legacy in May 2012)
- お祝いの週末 6月(a celebration weekend in June)
- コミュニティ・ピクニック 8月(a community picnic in August)
- お祝いの週末 10月(a second celebration weekend in October)
- 閉会式(a closing ceremony in December)
*Diane Oberg: Council Deals with Many Major And Minor Issues at Last Meeting, Greenbelt News Review, February 24, 2011より
幅広い分野にわたる小委員会が立ち上げられ、年間を通して通して様々なイベントが計画されていることがわかります。
これほど大々的に75周年のお祝いするのは、どのような規模の町だと思われるかもしれませんが、グリーンベルトの人口は約2万2千人。千里ニュータウンの人口が約9万人であることを比べると、千里ニュータウンより随分小さな町です。しかし、これだけの充実した企画がなされている。
グリーンベルトの75周年記念委員会の動きからは、地域の歴史に誇りを持っておられるということが強く伝わってきます。
(更新:2020年3月9日)