少し前「ひがしまち街角広場」で、「新千里東町の初期の入居者は団塊世代より上の世代で、現在、70歳以上の人が多い」という話を聞きました。また、近年では集合住宅の建替えが進んでいますが、「ローンの関係で40歳以下でないと新しいマンションは買いにくいので、建替わったマンションに入居するのは40歳以下の人が多い」という話も聞きました。そして、両者の間の50〜70歳の人が少ない、と。
新千里東町の人口がどのように変化しているかを確かめるため、先日のように、豊中市の人口統計をもとにいくつかのグラフを作成しました。
近年の新千里東町の人口推移
- 豊中市の人口統計より。毎年10月1日現在の人口
新千里東町は、千里ニュータウンで唯一戸建て住宅のない住区。新千里東町には1〜3丁目がありますが、それぞれのエリアには次の集合住宅があります。
1丁目
- ザ・千里タワー(竣工:2009年06月)
2丁目
- メゾン千里(竣工:1970年04月)
- 新千里東町〔UR都市機構〕(竣工:1970年09月〜1971年02月)
- ジオメゾン新千里東町(竣工:2003年08月)
- ガーデンヒルズ千里中央(竣工:2005年02月)
- 新千里桜ヶ丘メゾンシティ(竣工:2005年08月)
- アーバンライフ新千里東町(竣工:2006年12月)
- OPH新千里東町〔大阪府住宅供給公社〕(竣工:2007年07月)
- 深谷第三住宅(現在建替え中)
3丁目
- 商店会
- ステラハイツ(竣工:1987年08月)
- ローレルコートあかしやの丘(竣工:2006年02月)
- 東丘住宅〔大阪府住宅供給公社〕(現在建替え中)
- 新千里東住宅〔大阪府営住宅〕(現在順次建替え中)
以上の情報をもとに、人口推移のグラフを見ていきたいと思います。
1丁目にはこれまで住宅はありませんでしたが、千里中央地区にタワーマンション「ザ・千里タワー」が完成しました。これまで千里中央地区から小中学校に通学するということは想定されていませんでしたが、タワーマンションの完成によって千里中央地区から通学という状況が出現しました。
2丁目は2003年以降次々にマンションが完成しているため、2000年に比べて1000人ほど増加しています。現在、深谷第三住宅の建替えが進んでいますが、人口の増加は一段落しているようです。
3丁目は「ローレルコートあかしやの丘」が2006年に完成。現在、東丘住宅と新千里東住宅が建替え工事中のため、ここ数年の人口は減少傾向。「ひがしまち街角広場」に来られているのは3丁目の人が多いですが、グラフを見ると2008年に比べて、2010年の人口は500人ほど減少(約2,500人から2,000人へと20%ほど減少)していることがわかります。
新千里東町の人口構成
- 豊中市の人口統計より。2011年4月1日現在の人口
グラフを見ると3つの山が見られますが、それぞれ次のような人々だと考えることができます。
- 70〜74歳を中心とする60〜70代の世代で、当初から新千里東町に住んでいる人が中心
- 35〜44歳の世代で、近年建替えられたマンションに入居してきた人が中心
- 5〜9歳を中心とする小さな子ども。近年建替えられたマンションに入居してきた人々の子どもが中心
豊中市全域の人口構成と比べると、新千里東町のグラフは山と谷がはっきりしていることがわかります。集合住宅だけしかない地域であり、集合住宅には同じ世代の人が一斉に入居する傾向があるという新千里東町の状況がグラフに現れています。
新千里東町1〜3丁目の人口構成
- 豊中市の人口統計より。2011年4月1日現在の人口
新千里東町1〜3丁目それぞれのグラフを見ると、それぞれ全く異なる人口構成になっていることがわかります。
1丁目は千里中央地区のタワーマンション「ザ・千里タワー」の居住者ですが、30〜44歳までの世代が多いことがわかります。グラフからは、70代、80代の高齢の方もタワーマンションに住んでいることもわかります。
2丁目のグラフには3つの山が見られますが、近年マンションの建替えが続いたこともあり、35〜44歳の新規入居者の割合が比較的多いこともわかります。
3丁目のグラフにも3つの山がみられますが、府営の新千里東住宅があるため、高齢の世代が多いのが特徴です。
同じ新千里東町であっても、1〜3丁目で状況が異なっていることが伺えます。
(更新:2019年1月14日)