『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

いつも誰かいる場所が地域で担う役割

「居場所ハウス」の南側では、55戸の県営の災害公営住宅の建設が徐々に進んでいます。北側の防災集団移転促進事業が行われる部分は、既に土地の造成工事が終わり、地鎮祭が行われている光景も見かけるようになりました。

先日、以下のような出来事があり、「居場所ハウス」の役割を改めて認識させられました。2時半頃、「居場所ハウス」から坂を下っていったところで高齢の女性が倒れているという電話があり、メンバー2人が現場に駆けつけたという出来事です。
電話してくださった2人の女性は、直前まで「居場所ハウス」で過ごしており、「居場所ハウス」を出発した後、高齢の女性が倒れているところを通りかかったとのこと。2人の女性は末崎町の方でないため倒れていた高齢の女性の顔がわからず、「居場所ハウス」のメンバーなら顔がわかるのではないかと考え電話してくださったのだと思います。
メンバー2人が様子を見に行ったのとすれ違いに、車に乗った男性が「居場所ハウス」にやって来ました。「館長の○○さんいる?」と男性。この男性も高齢の女性が倒れているところを通りかかったため、「居場所ハウス」に連絡しに来てくださったようです。
話を聞いたところ、高齢の女性は側溝に杖が挟まり転倒してしまったとのこと。転倒したので近くの家の人を呼んだようですが、声が届かなかったため家の人は気づかなかった。そこを2人の女性、車に乗った男性が通りかかったという話でした。
女性は怪我もなく、顔見知りだった「居場所ハウス」のメンバーが歩いて家まで送って行かれました。

幸い大事に至らずよかったのですが、今回のようなことがあり、いざという時に連絡できる場所、助けを求めることができる場所の必要性を感じました。限られた時間帯だけ開いてるのではなく、運営時間内であればいつも誰かがいる場所、しかもそこにいる人は地域のことをよく知っている。そのような場所が地域にあることの大切さを改めて感じた出来事でした。

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(更新:2017年12月29日)