サンフランシスコの南、ベイエリアのウォーターフロントにフォスターシティ(Foster City)という計画住宅地があります。フォスターシティの名前は、市内の多くの土地を所有し、当初の計画に尽力した不動産王、T・ジャック・フォスター(T. Jack Foster)に由来します。
1960年代に開発され、1971年4月27日に市が結成。湾岸を埋め立ててラグーンを造成したという特徴的な形態となっています。すぐ南には、同じくウォーターフロントの計画住宅地であるレッドウッド・ショアーズ(Redwood Shores)があります。
Wikipediaの「Foster City」のページによると、2009年の「America’s Top 25 Towns to Live Well」では10位にランクインするほどの人気のある高級住宅街。
2010年の国勢調査時点の人口は30,567人。市域の面積は市域の面積は5138.8haで、そのうち約19%にあたる972.9haが陸地。人口密度は約31.4人/haとなっています。
*参考までに千里ニュータウンの計画人口は150,000人、計画面積は1,160haであることから、人口密度は約129人/ha。フォスターシティは千里ニュータウンに比べると人口密度が4分の1ほどと、ゆったりしていることがわかります。
何年か前になりますが、フォスターシティを訪問しましたので、町の様子をご紹介したいと思います。
フォスターシティの最寄り駅は、サンフランシスコとギルロイ(Gilroy)を結ぶ鉄道・カルトレイン(Caltrain)のヘイワードパーク (Hayward Park)駅とヒルズデール(Hillsdale)駅。ただし、駅から歩けるかどうかわからなかったので、駅からはタクシーで行くことに。
当日はヘイワードパーク (Hayward Park)の1つサンフランシスコ寄りにあり、停車する列車の本数が多いサンマテオ(San Mateo)駅からタクシーで向かうこととしました。始発のサンフランシスコ駅から約35分でサンマテオ駅に到着。幸いすぐにタクシーが見つかり、フォスターシティに向かいました。写真はサンマテオ駅の様子。
サンマテオ駅から5分ほどでコートヤード・サンマテオ・フォスターシティのホテルに到着しました。
ホテル、図書館、オフィスビル、スーパーマーケット(Costco)、ホームセンター、学校などが集まるこの辺りがフォスターシティの中心だと思われます。ただし、この日は休日だったせいかオフィスビルにはほとんど人影は見られませんでした。
レオ・J・ライアン・パーク(Leo J. Ryan Park)にはラグーンの一部であるセントラル・レイク。水は非常に綺麗。公園の一画にレクリエーション・センターの建物、ペタンクとテニスコート。ペタンクのコートでは中高年の女性がゲームを楽しんでいるのをみかけました。
レオ・J・ライアン・パークからラグーンの西側に沿って歩きます。ラグーンに沿って2階建ての連続型住戸が建ち並んでいます。
フォスターシティ・ブールバード(Foster City Blvd)でラグーンを越えてしばらく歩くと、マーリン・アベニュー(Marine Avenue)へ。そこからマーリン・アベニューに沿って北に向かって歩いていきました。この辺りは一戸建ての家が建ち並んでいます。ガレージセールをしているという看板が立っているのも見かけました。電柱もなくそれが広く感じます。
マーリン・アベニューから通りを1本西に入るとフォスターシティの特徴であるラグーンへ。三日月型の砂浜ではカヌーを教わっている子どもたちの姿。ラグーンには細長い人工の島があり、島にも一戸建ての住宅が。住宅の庭からラグーンに降りることができるようで、ヨットを泊めている家も。
マーリン・アベニューは途中で右に曲がってサンフランシスコ湾に向かいます。サンフランシスコ湾付近には2階建ての連続型住戸。住棟の間の中庭には車はアクセスしないよう歩車分離が図られています。中庭には芝生の広場、集会所、プールなどがありました。
この辺りから折り返し、マーリン・アベニュー、カタマラン・ストリート(Catamaran Street)を歩いて、カタマラン・パーク(Catamaran Park)へ。公園内にはバスケットボール、サッカーのコートがあり、若者がサッカーをしているのを見つけました。
セントラル・レイクの東岸をしばらく歩いた後、シェル・ブールバード(Sell Blvd)を歩いて最初に着たホテルへ。ホテルからタクシーでサンマテオ駅に戻りました。
なお当然かもしれませんが、フォスターシティには教会もあります。町の中に宗教施設があることも、大阪府が開発主体であったため政教分離がなされた千里ニュータウンとの違いの1つです。
(更新:2018年9月29日)