『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

男の料理教室@居場所ハウス

2017年2月26日(日)、「居場所ハウス」にて男の料理教室を開催しました。
これまでに「居場所ハウス」ではがんづき・ゆべしの郷土食、ソバ打ち、サンマ料理などの料理教室を何度か開催したことがありましたが、参加者は女性が中心でした。今回初めて男性を対象とする料理教室を開催しました。ちょっとした料理を覚えておけば、いざという時に役に立つ。このように暮らしのサポートをするという意味もこめて男の料理教室を開催しました。
講師は末崎町にお住まいの食の匠、Uさん。教えていただいたのは鯖の味噌煮、モヤシのナムル、豚肉と白菜の煮物、ジャガイモ入りのみそ汁の4つ。いずれも、日常的な料理です。
参加したのは、「男は台所に入るものでない」と言われて育ったという方、日頃から料理をしているという方も含め、7人の男性。

鯖の味噌煮は、鯖を長時間煮込むと油が煮汁に出て、身がパサパサになってしまう。そこで、煮汁を小量とりわけた鍋に、味噌、砂糖をまぜて調味料を作る。それを食べる時に、煮た鯖にかけて食べるというもの。身が崩れるのを防ぐためには水でなくお茶で煮ればいい、これはサンマを煮る時にも使える。余った根ショウガはすり下ろして板状にしたものを冷凍しておけばいい、根ショウガの皮も捨てずに冷凍しておき、魚を煮る時に使えばいい。料理の間、このようなアイディアも教えていただきました。
モヤシのナムルは白だし、豚肉と白菜の煮物は中華だしを使って簡単に、美味しく調理できる方法を教えていただきました。みそ汁は、ジャガイモをすって入れたら美味しいという話も。
この日のメニューにはありませんでしたが、カリフラワーは牛乳をいれて煮ると白く煮あがり、コクも出るという話、鶏の唐揚げをする時は鶏肉の表面にヨーグルトを塗ってからあげたらいいという話など、様々な話を聞かせていただきました。

女性は料理教室の様子を見守りつつ、包丁、まな板を洗ったり、お湯を沸かしたりと料理教室の様子をサポートしながら見守っておられました。この日、ボランティアでお手伝いに来てくれていた高校生の女の子は、Uさんの話をメモしてレシピを作ってくれていました。

調理が終わった後、講師のUさんと一緒に自分たちで作ったばかりの料理で食事会。
これは美味しいという話、やっぱり女性のサポートがないと料理は難しいという話、様々な話をしながらの食事会となりました。この後、「居場所ハウス」のスタッフも、男性たちが作った料理をいただきました。

男の料理教室をしている間、和室では4人が囲碁をして過ごしておられました。みなが同じプログラムに参加するのではなく、それぞれの人がそれぞれのことをして過ごしているというのが、「居場所ハウス」らしい光景かなと思いました。