『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

居場所ハウスに土佐ブンタンを届けていただきました

高知県香南市のKさんが、ブンタン(文旦)を届けてくださいました。高知県はブンタンの生産が盛んで、全国のブンタン生産の9割を占めています。「土佐ブンタン」として販売するには実の直径が12cm以上という規格が定められているため、小さ過ぎる/大き過ぎるなど規格から外れるもの、表面に小さな傷がついているものは売り物にならず、木から切り落としたまま放置している状況だとのこと。
Kさんは、味に変わりはないにも関わらず、文旦が大量に放置されるあり方に疑問を抱いて、ジャム作りや皮の砂糖漬けなどを作る活動を続けておられる方。1年前の2016年3月27日には大船渡にお越しいただき、「居場所ハウス」にてジャム作り講習会を開催してくださいました。
みなで食べていただきたい、「居場所ハウス」の運営に役立てていただきたいと送っていただいたブンタン。多くの方に食べていただけるよう、「居場所ハウス」の朝市などで販売させていただくこととしました。

先日は「居場所ハウス」の近くにお住まいの方が、薪にするための木を届けてくださいました。
このように「居場所ハウス」は末崎町内・町外を問わず、多くの方の協力により運営しています。

和室に飾っている段飾りのひな人形、地域に昔から伝わる土人形(高田人形)、吊し雛も地域の方からお借りしたり、寄贈したりしたもの。
今日、陸前高田の方が高田人形を見て、ひな祭りにまつわる思い出を聞かせてくださいました。
土人形は元々は花巻で作られていたもので、陸前高田の人が花巻まで出稼ぎに行った時に、人形作りの技術を身につけた。高田人形は、出稼ぎで身につけた技術をいかして、陸前高田の人が農閑期に作るようになったのが由来だとのこと。
この方の話では、陸前高田の米崎町では自分が子どもの頃、女の子は1体ずつ土人形を持って行屋(「じょうや」と読む。公民館の前身)に集まり、みなで火をおこしてお餅を焼いて食べたとのこと。当時のお餅はヨモギや小豆が入っていたので、今のように白くなかったようです。末崎町ではひな祭りの時は子どもたちだけで寝泊まりするという風習があったようですが、米崎町では行屋で寝泊まりすることはなかったという話でした。