『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

陸前高田市の光景(2020年9月)

先日、陸前高田市の中心市街地を歩く機会がありました。
仙台から気仙沼、陸前高田を経由して大船渡に向かう高速バスは、これまで陸前高田市役所前(現在のBRT栃ヶ沢公園駅)に停車していましたが、2020年7月20日から中心市街地(現在のBRT陸前高田駅)に停車するようになりました。この変更に伴い、仙台から大船渡市末崎町(BRT碁石海岸口駅)への移動が便利になりました。

陸前高田市の中心市街地を歩くのは久しぶりですが、いくつかの公共施設がオープンしているのを見かけました。

スーパーマーケット、ドラッグストア、各種専門店、私立図書館などが入る中核施設「アバッセたかた」の南側、BRT陸前高田駅の西側には、一般財団法人・アムウェイ財団が整備し、建築家の隈研吾が設計した「まちの縁側」(陸前高田アムウェイハウス まちの縁側)が完成しています。2020年1月26日開館。
「観光や福祉、子育て支援、市民の交流・相談の場となる複合型コミュニティ施設」で「柱や梁に気仙スギを使い、気仙大工の工法を継承した造り」(※『広報りくぜんたかた』2020年1月号)とされています。

建物は東西に大きく2つに分かれており、東側の部分(陸前高田駅側)には、陸前高田市観光物産協会、社会福祉法・陸前高田市社会福祉協議会が運営する「くらし応援窓口」、社会福祉法人・燦々会あすなろホームが運営する「はぴなろカフェ」が入居しています。西側の部分にはNPO法人・きらりんきっずが入居。この日も、子育て支援のための親子の広場が開かれており、何組かの親子が参加されていました。
東側の部分にはスロープがついており、屋上にあがることができるようになっています。屋上には小さな壇状の広場があり、周囲を一望することができます。

「まちの縁側」のすぐ東隣には、陸前高田市立博物館の大きな建物が建設中です。

「アバッセたかた」の東側には、陸前高田市民文化会館「奇跡の一本松ホール」が完成しています。2020年4月11日開館。


陸前高田市の中心市街地の公共施設は少しずつ完成しています。
一方、BRT陸前高田駅、「まちの縁側」、陸前高田市立博物館の南側を眺めると、2019年9月22日にオープンした「道の駅高田松原」が遠くに見えますが、手前にはまだまだ広大な土地が残っています。東日本大震災から約9年半となりますが、陸前高田の光景はまだまだ変わっていきそうです。