『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

2022年6月30日:「ひがしまち街角広場」の店舗明け渡し

2022年6月30日、千里ニュータウン新千里東町で運営してきたコミュニティカフェ「ひがしまち街角広場」の店舗の明け渡しが行われました。

「ひがしまち街角広場」は新千里東町近隣センターの空き店舗を活用して、2001年9月30日にオープン。最初の半年間は豊中市の社会実験として運営され、その後、住民ボランティアによる「自主運営」として豊中市からの補助を受けずに運営され続けてきました。2006年5月からは、同じ近隣センターの他の店舗に移転して運営されてきました。
今回、近隣センターの再開発により運営場所がなくなることから、2022年5月31日で約21年にわたる運営を終了しました。

2022年6月に入り、スタッフらによる備品のバザーや清掃などが行われました。「ひがしまち街角広場」のコーナーにあった本棚はすぐ向かいにある東丘小学校に寄付されることになり、「ひがしまち街角広場」に毎日集まっておられた男性も本棚の運搬に協力したとのことです。

2022年6月30日、スタッフ数名による最後の清掃が行われました。表の扉の上の「ひがしまち街角広場」の看板も撤去し、店舗の明け渡しを行いました。
壁の千里ニュータウンの大きな地図は、元々は、移転前の「ひがしまち街角広場」の床に描かれていた地図をモニュメントとして壁に設置したものですが、このモニュメントは引き取り先がなく廃棄されることになりました。

店舗の明け渡しを終え、表で立ち話をしていると、下校途中の小学校の男の子が前を通りかかりました。男の子は「今日で終わり?」とスタッフに声をかけ、室内を覗き込む光景も見られました。

「ひがしまち街角広場」は、スタッフと来訪者の中心は高齢の世代ですが、子どもたちが地域の大人と接することができる場所でもあり続けてきました。「ひがしまち街角広場」は最後の最後まで、子どもと大人が接することができる役割を担い続けていることがこの光景に表れていると感じました。