『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

シンガポールの最新のニュータウン:テンガに2番目の近隣センターがオープン

シンガポールでは、国民の約8割がHDB(Housing and Development Board:住宅開発庁)が建設する住宅に住んでいます。
HDBが現在開発している最新のニュータウンが、シンガポールの西部のテンガ(Tengah)。HDDが初めて、町全体にスマートテクノロジーの導入を計画した町で、自然とコミュニティに焦点をあてた「自然と共にある家」(At Home with Nature)として*1)、約700haの土地に42,000戸の住宅が計画されています。

テンガでは、プランテーション地区(Plantation District)、パーク地区(Park District)、ガーデン地区(Garden District)、ブリックランド地区(Brickland District)、フォレスト・ヒル地区(Forest Hill District)の5地区が計画されています。

  • プランテーション地区(Plantation District)
    コミュニティ農業(community farming)の拠点で、コミュニティ・ファームウェイ(Community Farmway)が地区を通り抜ける。オーガニック・マーケットや、穫れたての食材を味わえる「農場から食卓まで」のダイニング(“farm-to-table” dining)のような施設も設置される。
  • ガーデン地区(Garden District)
    テンガ池とセントラルパークに囲まれた地区。庭園をテーマにしたファームウェイ(garden-themed faraway)によって絵のように美しい環境が実現され、健康的で活動的な生活を行うことができる。
  • パーク地区(Park District)
    テンガの中心地で、緑豊かな景観と森の回廊(Forest Corridor)に囲まれている。地区の中心は、車の乗り入れが禁止された活気のある場所となる。
  • ブリックランド地区(Brickland District)
    レンガを生産していたテンガの工業地帯を思い起こさせるような、レンガ仕上げの建物が建設される。地区から森の回廊(Forest Corridor)の方面には視界を遮るものがなく、都市生活と自然との相乗効果を得ることができる。
  • フォレスト・ヒル地区(Forest Hill District)
    森の回廊(Forest Corridor)と緑地に囲まれており、タウン・センターの近くにありながら、「自然の中で暮らす」(living amidst nature)というコンセプトを体現する地区。

※HDBハブの展示パネル(2017年7月)に記載内容を翻訳したもの。

テンガは、2023年8月、プランテーション地区から入居が開始。2024年6月28日、テンガ最初の近隣センター(Neighbourhood Centre)として、プランテーション地区にプランテーション・プラザ(Plantation Plaza)がオープンしました*2)。プランテーション・プラザの脇には、長さ1.3kmのプランテーション・ファームウェイ(Plantation Farmway)と呼ばれるオープンスペースが通されています*3)。

(プランテーション・プラザ)

(プランテーション・ファームウェイ)

2024年末までにはガーデン地区への入居が*4)、2025年8月頃にはパーク地区への入居が始められました*5)。

2026年2月28日、テンガの2番目の近隣センターとして、パーク地区にパーク・ポイント(Parc Point)がグランドオープンしました*6)。

パーク・ポイントは、HDBが新世代の近隣センター(new-generation Neighbourhood Centre)と位置づける場所で、ポリクリニックと、40点以上の飲食店、小売店が入居します*7)。現時点(2026年5月時点)でまだオープンしていない店舗もありますが、次のようなフロア構成となっています。

  • 4階:屋上庭園(THE KNOLLS)、302A〜D号棟への連絡通路
  • 3階:保育所(Child Care)、教育施設(習い事教室など:Schools)・ザ・デッキ(The Deck)
  • 2階:レストラン、フードコート
  • 1階:ポリクリニック、コミュニティ・プラザ
  • 地下1階:スーパーマーケット、駐車場
  • 地下2階:駐車場

※パーク・ポイントのEVのフロア案内より。

(パーク・ポイント)

パーク・ポイントは、4階で、隣接するHDBの団地であるパーク・レジデンス@テンガ(Parc Residences@Tengah)の住棟とブリッジで連結されています。

(パーク・ポイントとパーク・レジデンス@テンガを連結するブリッジ)

パーク・ポイント、パーク・レジデンス@テンガの北側には、HDBの団地であるパーク・クローバー@テンガ(Parc Clover @ Tengah)が位置*8)。
パーク・ポイント、パーク・レジデンス@テンガとパーク・クローバー@テンガの間には、先に紹介したプランテーション・ファームウェイが通されます。プランテーション・ファームウェイ沿いに、プランテーション・プラザ、パーク・ポイントの2つの近隣センターが配置される計画となっています。

(工事が進められているプランテーション・ファームウェイ)


■注