『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

さんま料理講習会@居場所ハウス

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2015年9月13日(日)、「居場所ハウス」にてさんま料理講習会を行いました。大船渡はサンマの町ですが、料理のレパートリーが少なくていつも同じ料理になってしまうという声に応えるために開催することとなりました。

講師は以前、磯花寿司の作り方も教えてくださった食の匠のUさん。講習会の参加者は12人。このうち3人が、初めて「居場所ハウス」に来てくださった方です。

初めに刺身と甘露煮の作り方を教わりました。甘露煮ではお茶を使うとのこと。お茶に砂糖、醤油を混ぜたもので3時間以上煮るとのこと。お茶と砂糖、醤油の割合は「いい加減に」するのがよいということで、参加者は味見をして味を確認。
お茶にはテアニンという美味しさを引き出す成分が含まれているとのこと。昔の人はテアニンなど知らずに、ゴマやショウガをお茶でといていたということで、「昔の人は偉かった」とUさん。Uさんは甘露煮をする場合、お酒やみりんは一切使わないとのこと。お酒やみりんを入れると甘みが出てくるため、調味料をいれて味を調えることになる。そうすると、結果として塩分が多くなり過ぎてしまうのだとのことです。

サンマを煮ている間、マリネ作りです。揚げたサンマとタマネギ、ピーマン、人参をタッパーウェアに並べ、そこに酢、水、醤油、砂糖を煮立てた汁を熱々のままかけるとのこと。4〜5日置いてから食べるといいとのことで、参加者は1つずつお土産に持ち帰ることとしました。

この後、サンマ料理ではありませんが茄子の炒め物を作りました。茄子を炒める時、食べられる状態になるまで炒めると油を使い過ぎてしまうので、少し炒めた後、電子レジを使えばよいというアドバイスがありました。

茄子の炒め物ができた後、みなで試食会。甘露煮もまだ1時間半くらいしか煮込んでいませんでしたが、みな美味しいと大好評。
この日の講習会ではサンマ料理以外にも、もも肉の唐揚げ、ポテトサラダ、ショウガの保存方法などの説明もあり、すぐに使える方法だと、こちらも好評でした。Uさんからは、大根が美味しい時期になったら、大根を使った料理の講習会もしましょうという提案がありました。

上でも触れたように今日の料理講習会には、初めて「居場所ハウス」に来てくださった方もいました。1人の女性が、「居場所ハウス」には誰が来てるのかと思ってたけど、自分たちは被災していないので行っていいかどうかわからなかったと話されていました。もちろん「居場所ハウス」は仮設住宅に住んでいる人でも、そうでない人でも区別はしていませんが、このことがまだまだ十分地域には浸透していないのかもしれません。「居場所ハウス」のことを知ってもらうためには、一度足を運んでもらい、様子を見てもらうことを地道に続けるしかありません。「居場所ハウス」はイベントだけをする場所ではありませんが、今回のようなイベントを有効に開催するのも1つの方法だと思います。

この日は、婦人会のメンバーがお昼を食べに来てくださいました。朝から「ふるさとセンター」で開催されていた敬老会のお世話をしてきた帰りだとのこと。「居場所ハウス」内では料理講習会をしていたため表のテーブルで昼食を食べた後、打合せをされていました。また、小学生の男の子がやって来てゲームをして遊んだり、小さな子どもを連れた母親がやって来たりと、多世代の人々がやって来た日曜の午後となりました。

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