『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

そば打ち教室と再会@居場所ハウス

今日(2017年11月11日(土))、「居場所ハウス」にてそば打ち教室を開催しました。「居場所ハウス」がオープンして以来、この時期に毎年欠かさず行なっている教室で(2013年12月15日、2014年11月16日、2015年11月7日、2016年11月12日の4回開催)、大船渡市日頃市町のそば打ち名人、Yさんには毎年講師を引き受けていただいています。

今日のそば打ちには男性4人、女性10人の計14人が参加。「居場所ハウス」のそば打ちに参加するのは3回目という方もいましたが、半数以上の方がそば打ちをするのは初めてだと話されていました。
Yさんから粉と水を混ぜる方法、こねる方法、綿棒で薄く伸ばす方法、包丁で切る方法などを教わりながら、そば打ち教室が勧められました。そば打ちが終わった後、テーブルを囲んで茹で上がったばかりのそば、きび団子の試食会。

参加された方からは、「初めて参加して楽しかった」、「不器用なので作れるか心配だったが、きちんと作ることができた」、「本当のそばをいただくことができた」、「そば打ちに参加したのは3回目だったので、上手に作れた」などの声。また、「交流する雰囲気がよかった」、「みんなで食べると美味しい」など、みなで試食したのもよかったという声もありました。

今日のそば打ちには、東日本大震災前は近くに住んでいたけど、今は別々の場所に高台移転されたという2人も参加してくださいました。2人はそば打ちが終わった後も話をするなど、久しぶりの再会の時間を楽しんでおられました。
試食をしている時には、1人の女性が昼食を食べに来訪。末崎出身ですが、現在は末崎町外にお住まいの方で、時々「居場所ハウス」に立ち寄ってくださいます。この方は、「末崎出身だから、時々、(居場所ハウスに)寄りたくなる」、と。「居場所ハウス」は末崎町の住民で運営しているので、ここに来れば末崎町の誰かに会うことができる。末崎町出身の人が、故郷の人に再会できることも、「居場所ハウス」が担える1つの役割だと感じます。

末崎町において平、中野、小細浦、梅神などの地域公民館は重要な単位。けれども地域公民館は、その地域内に住んでいる人を対象にするというのが原則。だから、別々の地域に高台移転した人同士の関わりは、地域公民館という枠組みには入りきらない。末崎町外に転居された方も同様。
そういう時に、どの地域公民館にも属していない「居場所ハウス」という場所が地域に存在することの意味があるのかなと思います。「居場所ハウス」は既存の地域公民館を置き換えるものではなく、地域公民館とは別の形での関わりを実現するという役割がある。その1つが、ここでご紹介した「再会」です。