2016年12月18日(日)、「居場所ハウス」にてかまもち・ゆべし作り講習会を開催しました。いずれも郷土食。
かまもちは、昔はおやつ代わりに食べられていたもの。三角の形が鎌に似ているから「鎌」もちという、釜で煮あげて作るから「釜」もちという謂われを聞いたことがあります。ゆべしは冠婚葬祭などにお茶うけとして出されていたという話を聞きました。
この日の講師は、大船渡市日頃市町の2人の女性。1人の方は、「居場所ハウス」の朝市に饅頭、お総菜などを出店してくださっている方です。2人とも「食の匠」。1人はかまもち、1人はきび饅頭で「食の匠」の認定を受けておられる方です。
講習会はかまもち作りからスタート。かまもちの中には、黒砂糖、味噌、クルミなどを混ぜたものが入っています。食べていると中身が溢れてくる場合もありますが、今回はそうしたことがないようにと中身の水分は少なめだとのこと。
小麦粉、餅粉をお湯でまぜた生地を60gずつ丸くしたものを、計量カップなど底が平らなものでハンコのように押しつぶすと綺麗な円形になる、生地に中身を包む時は小麦粉をお湯で溶いたものを糊の代わりに利用するなど講師の方の話を、なるほどという感じでみな聞いておられました。中にはメモを取りながら講師の方の話を聞いている方も。
1時間ほどでかまもちが完成し、次はゆべし作りです。米粉(餅米が2割入ったもの)をお湯でかき混ぜて生地を作り、それを蒸し器で20分間蒸します。蒸し上がった熱々の状態の生地を、火傷しないよう軍手とビニル手袋をつけてこねていきます。そこに熱で溶かしたザラメに醤油を加えたものを加えて味付け。上にクルミをのせて飾りつけ。そして、木でつくった箱に入れて形を整えて完成です。
講習会が行われている途中、「居場所ハウス」のコアメンバーの女性が器具の準備をしたり、食器の洗い物をしたり、講師の方のサポートをしたりというお手伝いをされていました。
かまもち・ゆべし作り講習会は、「居場所ハウス」のスペースの都合もあり定員は15名としていたのですが、人気のため定員を超える申込みがありました。定員オーバーでお断りした方もいたのですが、何名かは見学だけでもいいからということで、講習会に来てくださいました。
普段、「居場所ハウス」に来られない方の参加もあり、郷土食という文化の継承の機会になると同時に、こうした講習会が「居場所ハウス」を知っていただく機会になればとも思います。