『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

Ibashoネパールの農園・花壇つくり

ネパールのマタティルタ(Matatirtha)村では、Ibashoネパールの活動が進められています。
2016年7月、Ibasho/Ibasho Japanのメンバーが村を訪問した時、村の高齢者、女性、子ども(Lower Secondary Schoolに通う子ども)たちとのワークショップを行いました。ワークショップでは村の方から取り組みたい活動として、①鉢植え植物の栽培(Potted Plant)、②農園(Vegetable Farming)、③堆肥作り(Compost)、④ハンドクラフト(Handi Craft)があげられました。
ワークショップの後、村の方たちはリーダーを決めるなどの話し合いを行い、それぞれの活動をスタートさせました。先日、マタティルタ村を訪問する機会がありましたので、活動の様子をご紹介させていただきます。

花壇(鉢植え植物の栽培)
最初に始められたのが花壇作り。ワークショップから約1ヶ月が経過した8月3日、村の方たちは高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)の建物の隣にある空き地を耕し、花壇とし、マリーゴールド、センニチソウ、シャクナゲなどの栽培が行われてきました。冬のため花の栽培は行われていませんが、暖かくなったらまた新しい種をまくとのことです。
花壇では、ペットボトルがリサイクルされ、鉢として活用されています。

農園
9月になり農園での野菜作りが始められました。農園は、村の住民が所有する空き地を借りたもので、村の方たち自身で見つけてこられたもの。高齢者住宅から徒歩で2〜3分の位置にあり、約31.80㎡のほぼ正方形の土地。この土地には水がひかれていませんが、そうした状況でも野菜作りが始められました。
訪問した時には大根、カリフラワーなどが大きく育ち、ちょうど収獲の時期を迎えていました。農園の一画では、種をとるために置かれている野菜もありました。

堆肥作り
8月29日、村の方たちと、コーディネーターをつとめるソーシャル・ベンチャー「Bihani」のメンバーは、カトマンズ南西にあるエコ・ヴィレッジを訪問し、バイオダイナミック農法による野菜の栽培や堆肥作りを見学しました。
Ibashoネパールでも早速、堆肥作りが行われており、農園の一画に枝、枯れ草などが積み上げられていました。堆肥作りはほぼ完成しているという話でした。

地域のプロジェクトにおいて最も重要なことの1つが、地域住民自身がどのような活動を行うかを決め、自分たちの手で活動を進めていくこと。
Ibasho/Ibasho Japanのメンバーがマタティルタ村を初めて訪問したのは2016年2月。それから10ヶ月で花壇、農園、堆肥作りが村の方たちによって進められている。こうした状況自体が既に、Ibashoネパールのプロジェクトの1つの達成だと言ってよいと思います。

(更新:2017年1月5日)