アメリカでは2020年12月から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が開始されました。2021年3月11日、バイデン大統領は2021年5月1日までに全成人をワクチン接種対象者にするよう州に指示することを表明しました(※「5月1日までに全成人をワクチン接種対象に、バイデン氏が州に指示へ」・『CNN.co.jp』2021年3月12日)。
ワクチン接種が進んだことを受け、2021年3月8日、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が、ワクチン接種完了者(fully vaccinated people)の屋内での面会に関する新たなガイダンス「ワクチン接種完了者に対する公衆衛生上の暫定的な推奨事項」を発表しました。新たなガイダンスでは、ワクチン接種完了者同士はマスクを着用せずに、室内で会うことができることなどが含まれています。
その後、ガイダンスは次のように更新されました。2021年4月2日にはワクチン接種完了者は、移動前後の検査及び旅行後の自己隔離が不要とされました。2021年4月27日には、ワクチン接種完了者は屋外でのマスク着用が不要とされました。さらに、2021年5月13日には、規則やガイダンス等により求められる場合を除き、屋内外でのマスク着用、及び、6フィートの距離確保は不要であるとされました。以下では2021年5月13日に更新されたガイダンスの主な内容をご紹介します。
ワクチン接種完了者に対する公衆衛生上の暫定的な推奨事項
※以下はアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の「ワクチン接種完了者に対する公衆衛生上の暫定的な推奨事項」(Interim Public Health Recommendations for Fully Vaccinated People)Updated May 13, 2021の「Key Points」の翻訳である。
以下の推奨事項は、医療機関以外の環境に適用される。・・・・・・
■ワクチン接種完了者は以下を行うことができる。
- 連邦、州、地域、トライバル(部族)、あるいは、地域のビジネスや職場のガイダンスを含む地域の法律、規則、規制が要求する場合を除き、マスクを付けたり、物理的に距離を置いたりすることなく活動を再開することができる。
- 国内移動を再開することができ、移動前後の検査や移動後の自己隔離(self-quarantine)をしなくてもよい。
- 海外への移動については、出発前の検査(目的国で求められる場合を除く)、米国に帰国後の自己隔離(self-quarantine)をしなくてもよい。
- 特定の環境下での例外を除き、ウイルスに暴露したことが判明しても、自覚症状がなければ検査をしなくてもよい。
- ウイルスに暴露したことが判明しても、自覚症状がなければ隔離(quarantine)をしなくてもよい。
- 可能であれば、定期的なスクリーニング検査をしなくてもよい。
■現在のところ、ワクチン接種完了者は引き続き以下を行うべきである。
- 新型コロナウイルス感染症の自覚症状がある場合は検査を受ける。
- CDCや保健局が定める旅行の要件や推奨事項に従う。
(翻訳ここまで)
(更新:2021年5月15日)