『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

地域における外部の者の役割

この週末の「居場所ハウス」は、土曜(19日)の朝市、日曜(20日)の子どもを対象とするクリスマスケーキ作りなど慌ただしく過ぎましたが、週明け、月曜日(21日)は久しぶりにゆっくりとした1日でした。
この日、テレビで2015年10月31日(土)に神坂の熊野神社の式年大祭のDVDを流しました。熊野神社で4年に一度行われるお祭りで、前回は東日本大震災のため8年ぶりの開催。「居場所ハウス」のある平地区からは梯子虎舞が参加しました。梯子虎舞の梯子は高さ15mだとのこと。
「居場所ハウス」でDVDを流したところ、じっと映像を見る女性。また、昔に比べたら今の踊りはなってない… という話をする人々。10月31日(土)のお祭りに参加された方も、そうでない方も、改めてDVDで地元に伝わる式年大祭を楽しんでおられました。

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実はこの式年大祭のDVDは、「デジタル公民館まっさき」のMさんが撮影されたもの。みなで見てくださいということで「居場所ハウス」にDVDを寄贈してくいただきました。DVDは「ふるさとセンター」にも置いてあるとのことです。
地域の方がお祭りの映像を眺めているのを脇で見ていて、改めて、自身も含め地域外から関わる者が担える役割について考えさせられました。地域外から関わるものだからこそ、このような記録をとることができたのではないかと、それは地域にとって重要な役割ではないかと。

これは式年大祭に限りませんが、実際に地域のメンバーとして地域の活動に参加する当事者であれば、ゆっくり記録をとる余裕はないかもしれません。また、地域の活動を、いつものことだからとあえて記録する対象としては認識しないかもしれません。
地域の人にとっては当たり前のことも、地域外から関わっている者にとっては決して当たり前のことではない。だからこそ、記録に残せるということはあるのだと感じます。とは言っても、地域のことを何も知らなければ、地域で何が大切にされているのかすらに気づかない。
外部の者でありながら、地域と継続的に関わっているという立場であるからこそ、地域で大切にされているものを記録できるのではないかと思います。地域に、外部の者が入ってくることの意味について、式年大祭のDVDを見ながら考えていました。