『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

大船渡市末崎町の仮設住宅の撤去

大船渡市末崎町には5ヵ所の仮設住宅が建設されました。このうち、末崎小学校校庭の山岸仮設(山岸団地・58戸)、末崎中学校校庭の平林仮設(70戸)は2016年6月末で閉鎖され、7月からは撤去作業が進められています。
少し前、山岸仮設の解体の様子をご紹介させていただきましたが、平林仮設の解体の様子を合わせて、改めてご紹介させていただきます(写真はいずれも2016年8月13日に撮影したものです)。

山岸仮設ではちょうど杭の撤去作業が進められていました。解体作業を見ると、仮設住宅の床下の構造がよくわかります。

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山岸仮設では全棟に対して一工程ずつ順番に解体が進められていくのに対して、平林仮設では数棟ごとに工程が時間差をもって解体が進められており、既に杭が撤去された住棟もあれば、まだ姿をとどめている棟も3棟あります。

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『広報大船渡』2016年7月5日号に掲載されている「大船渡市応急仮設住宅撤去・集約化計画」によれば、山岸仮設の解体作業は2016年7〜8月にかけて、平林仮設の解体作業は2016年7〜9月にかけて行われることになっています。
次にご紹介する時には、山岸仮設は既に撤去が終わり、末崎小学校の校庭に戻されていると思います。

仮設住宅が撤去されることは復興への大きな前進。そして、子どもたちにグラウンドを返却することも必要。こうした状況において大きな声では言えないとしても、短期間ではあっても暮らした住まいがなくなることに寂しさを感じる人もいるかもしれません。今は大きな声では言えないとしても、仮設住宅での経験を大切にすることも、震災の経験を継承するための1つのかたちだと思います。

(更新:2016年8月20日)