『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

山岸仮設の同窓会に向けた打合せ

今日(2017年1月29日(日))、「居場所ハウス」にて山岸団地(山岸仮設住宅団地)の第2回同窓会に向けての打合せが行われました。

山岸団地は末崎小学校の校庭にあった仮設住宅。東日本大震災から2ヶ月が経過した2011年5月22日に入居が始まり、2016年6月30日の閉鎖までの約5年間にわたり生活の場となってきました。昨年、7月10日、「居場所ハウス」にて山岸団地レディースクラブ(婦人部)主催による1回目の同窓会が開かれましたが、同窓会を継続的に開きたいという声があがり、2回目は男性や、山岸団地の支援員にも声をかけて開催することが計画されています。

山岸団地から転居した先は、自力再建、防災集団移転、災害公営住宅など様々。末崎町内でも集落が違いますし、末崎町を離れた方もいます。これは山岸団地に限らないと思いますが、仮設住宅での暮らしをともにしていた人々が、仮設住宅から転居した後に集まれる機会は意外とないのかもしれません。

なぜ、仮設住宅の同窓会をするのか。もしも、仮設住宅から出て高台移転すれば復興は進むと一方向で捉えていたならこのことは理解しにくいかもしれませんが、仮設住宅での暮らしは高台移転するまでの期間の「仮」の暮らしでなかったことの現れではないかと思います。

中には仮設住宅の暮らしは思い出したくないという人もいるかもしれません。仮設住宅での暮らしで築かれた関係を継承していくのか、あるいは、継承しないのか。それは一律で語る問題ではなく、それぞれの地域で決めていくべきこと。
その中で、山岸団地では行政に声をかけられたわけでも、支援員に声をかけられたわけでもなく、築かれた関係を大切にしたい、継承していきたいと考えた元住民による主体的な動きが生まれています。