『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

新千里東町「夢志クラブ」の竹を使った活動

2016年10月29日(土)、新千里東町のUR新千里東町団地にて、UR都市機構、豊中市千里文化センター・コラボ、ディスカバー千里(千里ニュータウン研究・情報センター)の3者の共催により「団地パンまつり&まち歩き」が開催されました。
「団地パンまつり&まち歩き」には、地元、新千里東町で活動する「夢志(むし)クラブ」も参加。千里ニュータウン内の竹林の整備、伐採した竹を使った竹炭、竹酢液、竹細工の制作・販売などを行う「千里竹の会」という住民グループのうち、新千里東町で活動するグループが「夢志クラブ」です。

居場所ハウス」のある大船渡市末崎町では、「どこ竹@武蔵野三鷹・まっさきグループ」が活動しており、デジタル公民館まっさきの活動としてのミニ門松作りや、「居場所ハウス」での竹細工教室などを行っておられます。
もう随分前になりますが、デジタル公民館まっさきの方から、千里ニュータウン新千里東町の東丘公民分館で開催されている竹細工教室は面白いらしい、という話を伺っていました。新千里東町には度々訪れていながら、竹細工の様子を見ることができなかったのですが、今回、「団地パンまつり&まち歩き」でどのような活動をされているのか、どのような竹の作品を作っているかを見せていただきました。当日、見せていただいた活動の様子をご紹介させていただきます。


「団地パンまつり&まち歩き」の会場に、「夢志クラブ」のテントは2つ出されました。
1つ目のテントには、「夢志クラブ」のメンバーが作った作品などが展示。この日は、竹を使った孫の手、靴べらが200円で、けん玉、笛が50円で販売。その他、花瓶、トンボなどの作品、竹炭、竹酢液などの製品が展示されていました。
竹炭、竹酢液は大阪府立北千里高校との共同で作っているもので、この日は販売されていませんでしたが、新千里東町近隣センターのコミュニティ・カフェ「ひがしまち街角広場」にて販売されています。
テント脇では、ノコギリ、研磨機を使って竹の花瓶を作る実演もなされていました。

もう1つのテントは、竹で遊ぶコーナー。竹馬、積み木、けん玉など、多くの子どもたちが竹で遊んでいました。

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「千里竹の会」の概要

千里ニュータウンの竹林は「大阪みどりの百選」、「日本の自然100選」に選ばれています。「千里竹の会」は千里ニュータウンの竹林を守り、育てる活動を行っているグループで、東町公園(豊中市新千里東町)、桃山公園(吹田市桃山公園)の竹林の整備を行っています。

  • 設立:2003年11月
  • 会員数:約130人
  • 公園の竹林整備
    ・東町公園:毎週木曜日、第2・第4土曜日。13:30から
    ・桃山公園:毎週月曜・土曜。13:30から
  • 青空竹工作教室
    ・UR新千里東町団地北側のこぼれび通り:第4木曜日。13:30から
  • 受賞歴
    ・大阪府緑化フェアー第1回緑のまちづくり賞「国際花と緑の博覧会記念協会会長賞」受賞(2011年11月)
    ・第35回緑の都市賞「国土交通大臣賞・緑の市民協働部門」受賞(2015年10月)

「千里竹の会」は「ひがしまち街角広場」で、荒れ果てた公園の竹林を何とかしたいという話し合いを行っていた住民によって立ち上げられました。
この出来事からは、「ひがしまち街角広場」は地域の人々がふらっと訪れて話をしたり、お茶を飲んだりすると同時に、地域の人々が新たな活動を立ち上げるという役割も担っていることがわかります。