2016年10月29日(土)、新千里東町のUR新千里東町団地にて、「団地パンまつり&まち歩き」を開催しました。UR都市機構、豊中市千里文化センター・コラボ、ディスカバー千里(千里ニュータウン研究・情報センターの3者による共催行事で、ディスカバー千里は以下を行いました。
千里まち歩き
ディスカバー千里が「団地パンまつり&まち歩き」の目玉として実施したのが千里まち歩きです(豊中市千里文化センター・コラボとの共催で実施)。午前と午後の2回、千里中央公園コース、千里東町公園コースの2つのコースを歩きました。2つのコースは、この日のためにディスカバー千里のメンバーらで下見をしながら決定したもの(千里中央公園コースの詳細はこちら、千里東町公園コースの詳細はこちらをご覧ください)。
千里まち歩きでは、ディスカバー千里のメンバー、3人がメインのガイドを担当。2人は千里ニュータウンのまち歩きのガイドを担当するのは今日が初めて。さらに、千里文化センター・コラボで開催されている「千里まちあるきガイド・ボランティア養成講座」の受講生も何名か参加し、コース上のいくつかのポイントで説明役を担当しました。この他、豊中市文化センター・コラボの職員、近畿大学建築学部建築計画研究室(鈴木研究室)の学生もサポート・安全確認係として同行しました。
千里まち歩きの参加者は、予定していた定員いっぱいではありませんでしたが、ベビーカーに子どもを乗せた方から高齢の方まで計45人が参加してくださいました。
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「大きな本」の展示
「大きな本」は縦1.8m×横1.26mの大きさの、6〜10頁ほどの本。千里ニュータウンを紹介したり、千里ニュータウンでの暮らしの歴史や思い出を共有したりするために活用してきたものです。この日は、新千里東町のこと、千里ニュータウンのことを紹介するために、UR新千里東町団地の集会所周辺に『都市の歩き方:千里』、『こどもたちにとってのひがしまち』、『大きな本 新千里東町編』、『千里今昔』、『新千里東町 ひがしまち街角広場』の5冊を展示。
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千里の絵はがき、まち歩きガイドブックの販売
千里の絵はがきの制作・販売は、ディスカバー千里(当初は千里グッズの会)が最初から取り組んできた活動。「団地パンまつり&まち歩き」にあわせて新作の絵はがきを制作しました。新たに制作したのは、会場となったUR新千里東町団地の写真6種類と、ディスカバー千里で最近調査を進めている新千里北町の車止めの写真4種類です。
これらに加えて、ディスカバー千里でこれまでに制作してきた絵はがき、あわせて30種類ほどの絵はがきを販売しました。
UR新千里東町団地の絵はがきを見て、小さい時、この遊び場で遊んでいたと教えてくれた子ども、既に建替えられた千里中央センタービル(設計:槇文彦)、南千里センタービル(設計:村野藤吾)の絵はがきを見て懐かしいと言う方。10枚以上の絵はがきを買ってくださった方もいました。
千里ニュータウン計画の思想と、まちびらきから50年を経た千里ニュータウンの今の姿を伝えるためのまち歩きコース付きのガイドブック『千里ニュータウンウォーク・ガイド』も販売。今年から千里の担当になったというUR都市機構の職員の方も、参考にしたいと買ってくださいました。
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「団地パンまつり&まち歩き」には、新千里東町で活動する「ひがしまち街角広場」、「千里竹の会」の「夢志(むし)クラブ」の参加もありました。
「ひがしまち街角広場」は近隣センターの空き店舗を活用して、15年以上運営され続けているコミュニティ・カフェ。
「千里竹の会」は2003年に設立され、千里東町公園と吹田市の桃山公園の竹林整備、伐採した竹を材料とした竹炭・竹酢液などを制作・販売する住民グループ。「夢志クラブ」は、「千里竹の会」の中の新千里東町で活動するグループで、毎月第4木曜にはこぼれび通りにて青空竹工作教室を開催しています。
「ひがしまち街角広場」は陶器の物々交換会を開催。「夢志クラブ」は竹を使った孫の手、靴べら、フエ、けん玉などを販売。また、竹馬、竹の積み木などによる竹で遊ぶコーナーには、多くの子どもで賑わっていました。
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団地集会所内ではUR都市機構によりパン屋さんの出店、バターナイフ作りのワークショップ、似顔絵コーナーが開催。出店したパン屋さんの中に地元のパン屋さんはありませんでしたが、人気のパン屋もあり行列ができていました。
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千里まち歩きの広報、参加申込みの受付方法、説明や写真撮影ポイントなどこれから検討すべきことはありますが、ディスカバー千里では、この日の「団地パンまつり&まち歩き」において次のような役割を担うことができたと考えています。
1つは会場にお越しになった方に、新千里東町や千里ニュータウンのことを伝えたこと。
団地の集会所でパンを買うこと、そして、地元のパン屋さんの出店はなかったことという意味で、団地の集会所でパンを買のは非日常の行事。非日常の行事に来られた方々に、日常の暮らしの場である新千里東町や千里ニュータウンのことを伝える役割を担えたのではないかと考えています。
土曜の開催ということで、子どもを連れた若い世代の人も多く、子どもを連れて千里まち歩きに参加してくださった方もいました。若い世代の人に少しでも、日常の暮らしの場についての情報を伝えることができていればと思います。
もう1つは、千里ニュータウンの観光冊子『ぶらり千里』、及び、「千里まちあるきガイド・ボランティア養成講座」の地域への展開の具体的な機会となったこと。
千里まち歩きは『ぶらり千里』の編集に携わったメンバーがコースの検討、ガイドなどを、「千里まちあるきガイド・ボランティア養成講座」の受講生が説明係を担当しました。『ぶらり千里』の編集や養成講座を通して千里について学んできた人々が、実際にまち歩きをガイド・説明することで、新たな人々に千里のことを伝えるという循環が生み出されており、これは、今後にもつながっていくと考えています。