2016年10月29日(土)、新千里東町のUR新千里東町団地にて、UR都市機構、豊中市千里文化センター・コラボ、ディスカバー千里(千里ニュータウン研究・情報センター)の3者の共催により「団地パンまつり&まち歩き」を開催しました。
ディスカバー千里が、豊中市千里文化センター・コラボとの共催として、目玉として企画したのが千里まち歩きです。
千里中央公園コース、千里東町公園コースの2コースを、ディスカバー千里のメンバーらと1時間〜1時間ほどかけて歩くガイド付きのまち歩き。10時から千里中央公園コース2グループ、千里東町公園コース1グループ、14時から千里中央公園コース1グループ、千里東町公園コース2グループの、計6グループのまち歩きを行いました。
ここでは千里東町公園コースの様子をご紹介します。
※千里東町公園コースのマップはこちらからダウンロードしていただけます。
※千里中央公園コースはこちらをご覧ください。
千里東町公園コースは、「団地パンまつり&まち歩き」の会場であるUR新千里東町団地の集会所をスタートし、UR新千里東町団地の高層棟、こぼれび通り、桜の丘、千里東町公園の竹林、メタセコイヤの林を通り集会時に戻るコース。
団地集会所をスタートし、高層棟であるC28棟へ。C28棟の足元は近代建築に特徴的なピロティと呼ばれる吹き抜けの空間。
現在、UR新千里東町団地では「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」が行われていますが、4棟ある高層棟は耐震性の問題から建替えが計画されています。

こぼれび通りに出たところで、「千里まちあるきガイド・ボランティア養成講座」の受講生の1人からの説明。こぼれび通りは歩車分離を徹底されるためにもうけられた歩行者専用道の1つで、千里中央と千里中央公園を東西に結びます。現在はアダプト・ロードとして住民らによって美化清掃活動が行われています(アダプト(Adopt)とは養子にするという意味。道路をに対して子どものように接するという意味があります)。

てによこ広場(テニスコートの横にある広場)、テニスコートの北側を通り、芝生の坂をのぼります。坂をのぼったところは太陽の塔、日本一の高さのある観覧車(REDHORSE OSAKA WHEEL)まで見渡せる眺望スポットです。


円形の藤棚、深谷グラウンドを通って、もみじ橋通りへ。もみじ橋通りも歩行者専用道の1つで、千里中央と近隣センターを東西に結びます。こぼれび通りと同じく、アダプト・ロードとなっています。
千里東町公園の竹林へ。千里東町公園は、千里ニュータウン開発前の自然がそのまま残された公園。アメリカでランドスケープという考え方を学んだ計画者が、あえて自然を残したもので、今でも開発前の千里丘陵の面影を残しています。
千里中央から徒歩数分の距離にありながら、ほとんど知られていない公園ですが、「千里竹の会」のメンバーによって手入れされた竹林は「京都の嵯峨野のようだ」という説明。

円形の藤棚に戻った後、階段をおり、こぼれび公園を通り抜けた後、こぼれび通りへ。こぼれび通りを西に歩きます。
千里東町公園内にある長谷池の畔へ。ここでも、「千里まちあるきガイド・ボランティア養成講座」の受講生の1人からの説明。長谷池は、千里ニュータウン開発前は上新田集落の人々のための農業用のため池でした。


長谷池の畔を歩いて、メタセコイヤの林の中を通る橋を渡ります。



UR新千里東町団地に戻り、C4棟、C5棟、C6棟の北側を歩いて、集会所南側のグラウンドへ。
UR(旧公団)の団地は日照を考慮し、東西に細長い住棟が平行に配置されている場合が多いのに対し、UR新千里東町団地では住民相互の関わりの機会を生み出すため、住棟が緩やかな囲みを作るように配置される珍しい住棟配置となっています。中庭の公園に面した住棟壁面には壁画が描かれています。少し前までC6棟の東側壁面、C7棟の東側壁面には小鳥の壁画が描かれていました。
「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」による外壁の再塗装が行われた際、モノレールから見える壁画は豊中市屋外広告物条例にひっかかるため、塗りつぶされてしまったという説明がありました。再塗装のカラーはみなに好評なだけに、壁画が広告と見なされいつの間にか失われてしまったのは残念です。

