『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

庄内コラボセンター・ショコラ

先日、豊中市南部地域の庄内コラボセンター「ショコラ」を訪問しました。
「ショコラ」は、千里中央に2008年2月にオープンした千里文化センター「コラボ」に次いで、2つ目の「コラボ」の名前をもつ豊中市の公共施設で、2023年2月にオープン*1)。2023年4月に開校した豊中市初の施設一体型小中一貫の義務教育学校「庄内さくら学園」と一体となって開発されており、「ショコラ」と「庄内さくら学園」の間は、「あいさつロード」と呼ばれる歩行者用の通路で結ばれています。

(「ショコラ」外観)

(手前が「庄内さくら学園」)

(「あいさつロード」)

「ショコラ」には、次の9つの施設が統合されています。

  • 子育て支援センターほっぺ 南部分室(1階)
  • 市民公益活動支援センター(1階)
  • 庄内保健センター(1階)
  • 庄内図書館(2階)
  • こども・教育総合相談窓口(2階)
  • 庄内出張所(3階)
  • 豊中しごと・くらしセンター(3階)
  • 庄内介護予防センター(3階)
  • 庄内公民館(4階)

(多様な機能が統合)

先日初めて「ショコラ」を訪れ、このような多様な機能が統合されていることに加えて、共用スペースが充実していることが印象に残っています。

1階の吹き抜けのスペースには、「ショコカフェ」というカフェスペースがあり、協働事業市民提案制度に基づいて、日替わりで様々な市民団体が運営しています*2)。2024年8月のカレンダーには、「うさみみカフェ」(月曜)、「ほっとcafe」(水・木曜)、「にこにこカフェ」(木曜)、「to○」(金曜)、「REKカフェ」(土曜)、「世界とつながるしょうないカフェ」(日曜)など多様なカフェの予定が書き込まれていました。また、「ショコカフェ」には「しょうないREK」によるリサイクル本の販売コーナーがもうけられています*3)。
「ショコカフェ」では、学校帰りに立ち寄って宿題をしている小学生、打合せをしたり書類を見ている人、休憩している人など、多様な人が過ごしているのを見かけました。

(「ショコカフェ」)

(リサイクル本の販売コーナー)

「ショコカフェ」と反対側のスペースでは、豊中市保健所により、食事バランスや塩分について測定する「簡単!食事診断!!」というイベントが開催されており、こちらにも学校帰りの子どもたちなど、多くの人が集まっていました。


「ショコカフェ」で、1人の高齢の女性から次のような話を伺いました。老人クラブは受付で身分証明書を見せて、名札をかけて入らないといけないが、「ショコカフェ」は自由に出入りできるのがいい。

このような話は、千里ニュータウンの新千里東町にかつてあった「ひがしまち街角広場」」で聞いたことがあることを思い起こしました。残念ながら、「ひがしまち街角広場」も、千里文化センター「コラボ」にあった「コラボひろば」(コラボ交流カフェ、コラボカフェ)も閉鎖してしまいましたが、「ショコカフェ」を訪れ、誰もが属性を問われることなく、自由にふらっと立ち寄れる場所が地域には必要なのだということを思いました。


■注