居場所における世界の外との接点について(アフターコロナにおいて場所を考える-48)
世界の外との接点 哲学者の鷲田清一(1998)は、古い都会にあってニュータウンにないものとして、「大木と、宗教施設と、いかがわしい場所」の3つをあげています。3つに共通するのは「この世界の〈外〉に通じる入口や裂け目」だと...
世界の外との接点 哲学者の鷲田清一(1998)は、古い都会にあってニュータウンにないものとして、「大木と、宗教施設と、いかがわしい場所」の3つをあげています。3つに共通するのは「この世界の〈外〉に通じる入口や裂け目」だと...
施設、特に高齢者施設や福祉施設では利用者、あるいは、これに敬称をつけた「利用者さん」という表現が日常的に使われています。このことは、「利用者さん」をキーワードとしてウェブサイトを検索すると、社会福祉法人や介護に関するペー...
昨年末、地域に対して外部の存在という立場で関わっておられる方の話を伺う機会がありました。外部の存在が地域に関わることで、地域内で固定化しがちな関係を溶かすことができる。また、特に大学が近くにない地方にとっては、外部から大...
2020年4月16日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、全国に緊急事態宣言が出されました。 業種によっては休業が要請されたり、不可欠でない外出を控えることが要請されたり、外出する場合も「三密」...
日本では2000年頃から居場所をキーワードとする場所(まちの居場所)が同時多発的に開かれてきました。 地域住民が気軽に集まれる場所が欲しい、地域で働きたい、地域で子育てしたい、何歳になっても地域で住み続けたいなど、居場所...
哲学者の鷲田清一氏は『濃霧の中の方向感覚』(晶文社, 2019)の中で、次のようにな指摘をされています。 「それは、わたしたちが何かを変えようと思うなら、そういう改革について議論する場そのものが、それをすでに部分的には実...
哲学者の鷲田清一氏は『語りきれないこと:危機と傷みの哲学』(角川学芸出版 2012年)の中で、「時間をあげる」ことという話をされています。 「他人に時間を拘束されるのは、人間にとってもっとも苦痛なことです。そういう大事な...
千里ニュータウンは、クラレンス・A・ペリーが提案した近隣住区論に基づいて開発されていますが、ペリーの近隣住区論とはいくつかの違いが見られます。その1つが宗教施設の扱い。 ペリーによる近隣住区論は小学校(公立の小学校)を住...
大船渡市末崎町では、5月末から県営の災害公営住宅への入居が始まりました。 少し前までは建設工事の音があちこちから聞こえていましたが、最近ではその音も聞かれなくなってきました。静かになった地域をみて、震災前に戻ったようだと...
「居場所ハウス」は2013年6月のオープンから、もうすぐ2年となります。運営では、ワシントンDCの非営利団体「Ibasho」による8つの理念をベースにしています。ここで改めて、8つの理念をご紹介させていただきます。 高齢...