人々とともにする研究:ティム・インゴルド『人類学とは何か』を読んで
これまでいくつかのプロジェクトに関わらせていただきましたが、その際に忘れないようにしてきたのは、現場から学ぶということです。例えば、次のような文章を書いたことがあります。 「Ibashoプロジェクトに関わるにあたって常に...
これまでいくつかのプロジェクトに関わらせていただきましたが、その際に忘れないようにしてきたのは、現場から学ぶということです。例えば、次のような文章を書いたことがあります。 「Ibashoプロジェクトに関わるにあたって常に...
文には主語と述語があり、「~は」と「~が」が主語を表す。昔、国語の授業でこのように習いました。けれども、「~は」と「~が」はどう違うかについて納得できる説明を聞いたことがなく(覚えていないだけかもしれませんが)、例えば、...
佐々木俊尚氏の 『そして、暮らしは共同体になる。』(アノニマ・スタジオ 2016年)を読みました。 佐々木氏は、二十世紀には「大衆消費社会の中で成り上がり、お金持ちを目指す「 上へ、上へ」という上昇志向」、「大衆消費社会...
精神科医の斎藤環氏は、「「親密さ」のアフォーダンス」(『建築雑誌』2014年6月号)という記事の中で、「ひきこもり者のためのデイケア空間」における親密さはどう醸成し得るのについて書かれています。2014年と、少し前に書か...
MITメディアラボ(MIT Media Lab:米国マサチューセッツ工科大学(MIT)建築・計画スクール内に設置された研究所)の伊藤穰一氏、ジェフ・ハウ氏の著書、『9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために』(早川書...
松岡洋子氏の『エイジング・イン・プレイス(地域居住)と高齢者住宅:日本とデンマークの実証的比較研究』(新評論 2011年)を読みました。高齢化が進む千里ニュータウンのこれからを考えるためのヒントを教えていただけたように思...
建築の計画においてしばしば議論されるのは、「利用者は計画者の想定通りにその建物を利用しているか?」ということ、さらに「その計画は適切だったか?」ということ。 収納が少なかったため、DIYにより利用者自身が棚を取り付けるこ...
山本義隆『近代日本一五〇年——科学技術総力戦体制の破綻』(岩波新書 2018年)を読みました。 この本で山本氏は「日本は、明治期も戦前も戦後も、列強主義・大国主義ナショナリズムに突き動かされて、エネルギー革命と科学技術の...
レイ・オルデンバーグは『サードプレイス:コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』(みすず書房 2013年)において、「インフォーマルな公共生活の中核的環境」を第一の家、第二の職場に続く「サードプレイス」(第三の...
2000年頃から、日本ではコミュニティ・カフェ、地域の茶の間、まちの縁側などの「まちの居場所」が同時多発的に開かれています。「まちの居場所」を捉える上で重要な概念の1つに、レイ・オルデンバーグによるサードプレイスがありま...