これまでに訪問した各国のニュータウン・計画都市・計画住宅地についての記事です。
アジア
シンガポール
- クイーンズタウン(Queenstown)
シンガポールで最初に開発されたサテライト・タウン。1950年代にシンガポール・インプルーブメント・トラスト(Singapore Improvement Trust:SIT)による開発が始まり、1960年以降はHDB(住宅開発庁)が開発を引き継いだ。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。2023年にROH4(Remaiking Our Heartland 4)に指定された。クーンズタウン内のドーソン(Dawson)は2007年にROH1(Remaiking Our Heartland 1)に指定され、大規模な再開発が行われている - ワンポア(Whampoa)
HDBの最初のプロジェクトが完成したのは1962年と、早い時期からHDBによる開発が進められてきた。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。ComSA(Community for Successful Ageing)のプロジェクトが行われている団地 - ベドック(Bedok)
シンガポールの東部、チャンギ空港近くに位置。HDBの最初のプロジェクトが完成したのは1975年と、早い時期からHDBによる開発が進められてきた。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。2011年に、ベドックを含むイースト・コースト(East Coast)がROH2(Remaiking Our Heartland 2)に指定されされ、リニューアルが進められている - タンパニーズ(Tampines)
シンガポールの東部、チャンギ国際空港の近くに位置。1970年代後半からHDBによる開発が進められてきた。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。タンピネスと表記されることもある - トア・パヨ(Toa Payoh)
HDBの本部(HDBハブ)がある街で、ダウンタウンの近くに位置。HDBの最初のプロジェクトが完成したのは1966年と、早い時期からHDBによる開発が進められてきた。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。2015年にROH3(Remaiking Our Heartland 3)に指定され、リニューアルが進められている。トア・パヨの一部であるビダダリ(Bidadari)はかつて墓地があり、2013年にHDBが墓地跡を住宅地として開発することを発表した地域 - アン・モ・キオ(Ang Mo Kio)
ダウンタウンの北に位置。HDBの最初のプロジェクトが完成したのは1975年と、早い時期からHDBによる開発が進められてきた。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟した団地」に分類。2023年にROH4(Remaiking Our Heartland 4)に指定された。 - イーシュン(Yishun)
ダウンタウンの北に位置。HDBの最初のプロジェクトが完成したのは1981年。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類。2007年にROH1(Remaiking Our Heartland 1)に指定され、リニューアルが進められている - ブキ・バトック(Bukit Batok)
シンガポール西部に位置。1982年、HDBによる最初のプロジェクトが完成。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類 - ブキ・パンジャン(Bukit Panjang)
シンガポール西部に位置。1986年、HDBによる最初のプロジェクトが完成。街をLRT(Light Rall Transit:ライト・レール・トランジット)が運行している。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類 - センバワン(Sembawang)
シンガポール北部に位置。南東にイーシュン、南西にウッドランズがある。1995年にHDBによる開発が始まった。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類 - ピナクル@ダクストン(Pinnacle@Duxton)
象徴的なHDBのプロジェクトで、2009年に完成。50階建の住棟7棟、1,848戸からなる大規模な団地で、27階と50階にはスカイブリッジのある特徴的な形態になっている - プンゴル(Punggol)
HDBがシンガポールの北東部に開発している街で、1986年、HDBによる最初のプロジェクトが完成した。街をLRT(Light Rall Transit:ライト・レール・トランジット)が運行。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類。2007年にROH1(Remaiking Our Heartland 1)に指定 - テンガ(Tengah)
シンガポール西部に開発中のHDBの最も新しい街で、2023年から入居が始まった。HDBが1992〜2024年まで用いていた分類では「成熟していない団地」に分類
韓国
- 果川(Gwacheon)
1978年、政府機関の移転先である行政都市として選定。1979年に起工式が開催され、1980年代から1990年代にかけて幾つかの政府機関が果川に移転。職員のための住宅が建設された。1986年に市に昇格 - 盆唐(Bundang)
ソウル市内への人口集中に伴う住宅不足を解消するため、1988年に発表された「住宅建設200万戸計画」に基づいて開発された、5つの第一期新都市の1つ。1989年から韓国土地住宅公社(LH公社)による開発が始まる。開発面積は1,894haと、第一期新都市の中で最も規模が大きい - 一山(Ilsan)
ソウル市内への人口集中に伴う住宅不足を解消するため、1988年に発表された「住宅建設200万戸計画」に基づいて開発された、5つの第一期新都市の1つ。1989年から韓国土地住宅公社(LH公社)による開発が始まる。第一期新都市の中で最も公園・緑地空間の割合が大きい - 坪村(Pyeongchon)
ソウル市内への人口集中に伴う住宅不足を解消するため、1988年に発表された「住宅建設200万戸計画」に基づいて開発された、5つの第一期新都市の1つ。1989年から韓国土地住宅公社(LH公社)による開発が始まる - 山本(Sanbon)
ソウル市内への人口集中に伴う住宅不足を解消するため、1988年に発表された「住宅建設200万戸計画」に基づいて開発された、5つの第一期新都市の1つ。1989年から韓国土地住宅公社(LH公社)、大韓住宅公社、富川市による開発が始まる - 板橋(Pangyo)
第二期新都市の1つで、盆唐に隣接して開発。2003年12月から土地住宅公社(LH公社)による開発が始まる - 海雲台(Haeundae)
釜山広域市の南東に位置する区で、1990年代から開発が始まった海雲台ニュータウン(海雲台新市街地) - 松島新都市(New Songdo City)
仁川経済自由区域(IFEZ=Incehon Free Economic Zone)の核となる3地区の1つとして開発
香港
- 荃湾(Tsuen Wan)
1959年からサテライト・タウン(satellite town)として開発が始まる。1961年、サテライト・タウンを隣接する葵涌(Kwai Chung)、青衣(Tsing Yi)に拡大することが決定。1970年代に入って第1期のニュータウンの1つとして開発 - 沙田(Sha Tin)
1973年から第1期のニュータウンの1つとしてとして開発。ニュータウンを東鉄線、屯馬線のMTRの2本の路線が走っている - 屯門(Tuen Mun)
香港の西部に位置するニュータウンで、1973年から第1期のニュータウンの1つとして開発 - 大埔(Tai Po)
香港の北部に位置するニュータウンで、1976年から第2期のニュータウンの1つとして開発 - 元朗(Yuen Long)
香港の西部に位置するニュータウンで、1977年から第2期のニュータウンの1つとして開発 - 将軍澳(Tseung Kwan O)
香港の南東部に位置するニュータウンで、1982から第3期のニュータウンの1つとして開発 - 天水囲(Tin Shui Wai)
香港の西部、元朗ニュータウンの西に位置するニュータウンで、1983年から第3期のニュータウンの1つとして開発
中国
- 浦江世博家園(Pujiang EXPO Homeland)
上海万博の計画地に住んでいた人々の移転先として開発
フィリピン
- タクロバン(Tacloban)の台風被災者のための再定住プログラム
2013年台風30号(台風ヨランダ)の被災者のための再定住(Relocation)プログラムとして開発された住宅地
ヨーロッパ
イギリス
- レッチワース(Letchworth)
エベネザー・ハワードの理念に基づき、ロンドンの北に建設された最初の田園都市(ガーデンシティ)で、1903年から建設が始まる - ウェリン・ガーデンシティ(Welwyn Garden City)
エベネザー・ハワードの理念に基づき、ロンドン郊外に建設された2番目の田園都市(ガーデンシティ)で、1920年から建設が始まる。1948年にニュータウンとして指定される - スティヴネイジ(Stevenage)
ニュータウン法(1946年制定)によって最初に指定されたニュータウン。ニュータウン指定は1946年11月11日 - クローリー(Crawley)
ニュータウン法(1946年制定)によって2番目に指定されたニュータウン。ニュータウン指定は1947年1月9日 - ハーロウ(Harlow)
ニュータウン法(1946年制定)によって3番目に指定されたニュータウン。ニュータウン指定は1947年3月 - ハットフィールド(Hatfield)
ニュータウン法(1946年制定)によって指定された初期のニュータウンの1つ。ニュータウン指定は1948年6月14日 - グレンロセス(Glenrothes)
ニュータウン法(1946年制定)によって指定された初期のニュータウンの1つで、スコットランド地方にある。ニュータウン指定は1948年 - ミルトン・キーンズ(Milton Keynes)
イギリスで最大規模のニュータウンで「ニューシティ」(New City)とも呼ばれる。ニュータウン指定は1967年
ドイツ
- ヘレラウ(Hellerau)
ドレスデン郊外に建設された田園都市。1909年から建設が始まる - ガルテンシュタット・ファルケンべルク(Gartenstadt Falkenberg)
2008年に「ベルリンのモダニズム集合住宅群」の1つとしてユネスコの世界遺産に登録。1913〜1916年に建設 - ジードルング・シラーパーク(Siedlung Schillerpark)
2008年に「ベルリンのモダニズム集合住宅群」の1つとしてユネスコの世界遺産に登録。1924〜1930年に建設 - グロースジードルング・ブリッツ(Großsiedlung Britz)
2008年に「ベルリンのモダニズム集合住宅群」の1つとしてユネスコの世界遺産に登録。1913〜1916年に建設。1925〜1930年に建設 - ヴァイセ・シュタット(Weiße Stadt)
2008年に「ベルリンのモダニズム集合住宅群」の1つとしてユネスコの世界遺産に登録。1913〜1916年に建設。1929〜1931年に建設 - トーテン・エステート(Törten Estate)
バウハウス(Bauhausu)が携わって建設された住宅地。1926〜1928年に建設
スペイン
- グエル公園(Parc Güell/Park Guell)
ガーデンシティをモデルとする住宅地として1900年から開発が始まる。世界で最初のガーデンシティと呼ばれることもあるが、初期の計画は実現されず、現在は公園となっている。開発にはアントニ・ガウディが参加
フィンランド
- タピオラ・ガーデンシティ(Tapiola Garden City)
「タピオ(Tapio)」とは森の精霊の意味で、「タピオラ(Tapiola)」とは神々の住むところという意味。1952〜1970年頃にかけて、民間の非営利法人「アスントセーティヨ」(Asuntsäätiö・住宅財団)によって開発
イタリア
- EUR(エウル)
ムッソリーニがローマ万国博覧会のために建設した都市。EURはEsposizione Universale di Roma(ローマ万国博覧会)の略称
アメリカ
アメリカ合衆国
- サニーサイド・ガーデンズ(Sunyside Gardens)
アメリカで田園都市を実現するために設立された都市住宅会社(City Housing Corporation)が、ニューヨークのクイーンズ区に1924年から1928年にかけて開発した郊外住宅地。都市住宅会社は、サニーサイド・ガーデンズの成功を受けて、ニュージャージー州のラドバーン(Radburn)の開発に着手した - グリーンベルト(Greenbelt)
フランクリン・ルーズベルト大統領のニューディール政策によって建設された3つの「グリーンベルト・タウン」の1つ。グリーンベルで初期に建設された住宅は協同組合(Greenbelt Homes, Inc.)によって管理・運営されている。1937年入居開始 - レヴィットタウン(Levittown)
レヴィット&サンズ社によって開発されたニューヨーク郊外の住宅地。1947年入居開始 - サンフランシスコ・サンセット地区(Sunset District)
サンフランシスコのダウンタウンの西に位置する太平洋に面した住宅地。1930年代から住宅地としての本格的な開発が始められた - フォスターシティ(Foster City)
サンフランシスコ・ベイエリアのウォーターフロントにある計画住宅地。フォスターシティの名前は、市内の多くの土地を所有し、当初の計画に尽力した不動産王、T・ジャック・フォスター(T. Jack Foster)に由来。1960年代に開発。面積は5138.8haで、その約19%にあたる972.9haが陸地 - レッドウッド・ショアーズ(Redwood Shores)
サンフランシスコ・ベイエリアのウォーターフロントにある計画住宅地で、フォスターシティのすぐ南に位置。1960年代から開発が始まった - ミッション・ベイ(Mission Bay)
サンフランシスコ東部のウォータフロントの再開発。1981年から計画が始まり、2000年から事業が始まったサンフランシスコで最も新しい地区 - ケントランズ(Kentlands)・レイクランズ(Lakelands)
ニューアーバニズムの思想によって開発されたメリーランド州のコミュニティで、1989年から建設が始まり、1991年から入居が始まった。ケントランズの開発後、隣接した土地に姉妹コミュニティのレイクランズが開発された - カポレイ(Kapolei)
ハワイ・ホノルルの人口増加に対応するため、オアフ島南西部に「セカンド・シティ」(Second City)として開発。1990年頃から開発が始められた - パイク・アンド・ローズ(Pike & Rose)
メリーランド州に開発された計画コミュニティ。屋上には、ザ・ファーム・アット・パイク・アンド・ローズ(The Farm at Pike & Rose)と呼ばれる17,000平方フィートの農園がある - パーク・ポトマック(Park Potomac)
メリーランド州に開発された計画コミュニティ。『ベセスダ・マガジン』(Bethesda Magazine)の投票で2013年のベスト・コミュニティに選ばれた - スペクトラム(Spectrum)
メリーランド州に開発された計画コミュニティ
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(更新:2024年10月17日)