『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

ワークショップ:みんなで読む・作る−千里の「大きな本」−

第5回コラボまつり」にて、「大きな本」を使ったワークショップ「みんなで読む・作る−千里の「大きな本」−」を行いました。千里を楽しい街にするためのアイディアを出し合うためのワークショップです。

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最初に、『都市の歩き方:千里ニュータウン』を使って、近隣住区論や団地の配置など、千里ニュータウンの街の成り立ちを紹介。

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次に、このワークショップのために作成した「おおきな本」を使いながら、千里の思い出の場所、千里に欲しい場所を尋ねました。千里のことを振り返ってもらうきっかけとするため、「大きな本」にはあらかじめ千里グッズの会のメンバーが考えた「千里の思い出の場所(なくなったもの)」「ほかの地域のまちを楽しくする場所」を印刷していました。

「千里の思い出の場所(なくなったもの)」として、かつて千里中央にあった千里センタービル・公共の広場、地球縄広場、ホール(ラックスホール、ジブラルタ生命ホール)、今秋閉館した南千里のプラネタリウム、佐竹台のテラスハウス、そして、新千里東町団地にかつてあったという「アリジゴグ」という遊び場の6つ、
「ほかの地域のまちを楽しくする場所」として、コワーキング・スペース、若者のたまり場・活動の場、アートスペース、屋台、コミュニティ・レストラン、生演奏が聴けるカフェ、ファーマーズマーケット、ビジターセンター、コミュニティ・ミュージアムの9つを順番に紹介していきました。
また、千里グッズの会のメンバー以外の何人かの方にもあらかじめインタビューを行っていましたので、インタビューで出てきた意見も最初に貼っておき、順番に紹介していきました。

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紹介を聞いてもらいながら、千里の思い出の場所を水色の紙に、まちを楽しくする場所(千里にあったらいいと思う場所)をピンク色の紙に書いていただきました。書き終えた方から前にもってきてもらい、内容を紹介しながら「おおきな本」に貼り付けていきます。書いていただいたのは、例えば、次のような場所です。

千里の思い出の場所

  • 色んな人たちとおしゃべりしながら買物ができる市場(スーパーにはない親近感がある)
  • 屋外プール(セルシー3階)が懐かしい
  • 近隣センターに人が三々五々集まってくつろげる場所がなくなった
  • 新千里南町にあった太陽温泉(ニュータウン内外から人が集まっていた)
  • 団地内の花壇、菜園
  • リンゴの木の並木(南町) 最近リンゴがなっていない。
  • 上新田の竹林
  • 暗闇、静けさ ・・・千中周辺、特に北側が夜遅くまで明るい。 ・・・店舗の定休日がなくなって常に賑やか。

まちを楽しくする場所(千里にあったらいいと思う場所)

  • 演劇やミュージカル、コンサートを楽しむことのできる小さなホール(場所は千中)
  • 図書館にお茶が飲める小さなスペースがあれば良いと思うのですが
  • まち(千里中央界わい)の掲示板・・・パル、百貨店、コラボ共通の。
  • 新千里ニュータウンの昔の歴史 農民の生活がわかる展示室
  • 近隣センター(買物の場所)と公園(憩いの場所)の間をつなぐ工夫、歩きたくなるしつらえ/センターと公園とを結ぶ道路にしゃれたカフェや屋台など(休日のみ営業のアイスクリームスタンド、サンドイッチスタンドなど)
  • 毎日でなくてもよいのでマルシェ/対面販売で産直のもの 新鮮な野菜など・・・
  • 雨の日でも遊べる場所/中高生でも楽しめるような児童館(卓球や室内運動ができるスペース・調理室・音楽練習室・図書室などがあったら・・・)
  • ちゃんと利用できる公園/現在は、散歩したいけれど怖くて近寄りがたい。
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最後は、千里を楽しい街にするためのアイディアを出し合います。近くで「大きな本」の中身を自由に見ていただきながら、また、意見のやりとりもしながら、アイディアを緑色の紙に書いていただきました。
寄せられたアイディアは、上でご紹介したまちを楽しくする場所(千里にあったらいいと思う場所)と重なるものもありますが、それ以外では、例えば、

  • みんなが気軽に立ち寄れる、かつ相談もできる(子育て、町内のことetc)かけこみ寺のような場所/できれば子ども一時預りしてくれるとよい。
  • 広い戸建てや社宅などの空き住宅を利用してコレクティブハウスができたらいいなと思う。時々交代制で食事を作ったり、共有のリビングがあれば子どもも1人にならないので働く母には安心して仕事ができるし、いろんな世代の人達と助け合って暮らすっていいと思う。

という意見もいただきました。

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アイディアを、文字だけでなく絵でも表現。

およそ2時間のワークショップはこれで終わりとなりましたが、千里を楽しい街にする方法を考えるという取り組みがこれで終わるわけではありません。この日寄せられた貴重なアイディアを今後も参照するために、そして、引き続きアイディアをお寄せいただくためにも、この日作成した『千里のみんなでつくった大きな本』はこれからも使い続けていく予定です。

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この本、現在は「コラボ」2階の南出入口のホール(第4講座室前のホール)に展示中です。是非、ご覧ください。

なお、このワークショップの実施においては、千里文化センター・コラボ市民実行の交流分科会のメンバーの方々にもご協力いただきました。ありがとうございました。