『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

居場所ハウスのIT体験教室

今日、「居場所ハウス」にてIT体験教室を開催しました。大船渡市地域おこし協力隊の方の提案、協力により実現したもので、次のようなIT技術の紹介をしていただきました。

  • 3Dプリンター:樹脂から、データ通りの立体物を作ることができる
  • VR(拡張現実):ゴーグルを装着することで、仮想的な世界を体験。この日は、地域おこし協力隊が大船渡市日頃市町で耕作している農園が体験できるようになっていました
  • FaceRig:Webカメラにより顔の動き、表情を読み取り、3Dのキャラクターにリアルタイムで反映させることができるソフトウェア
  • MMD(MikuMikuDance):3Dのキャラクターに、動きをつけたり、踊りを踊らせたりできるソフトウェア

主な対象者は小中学生を考えていましたが、元・小中学生の方もやって来られました。紹介されたIT技術に触れながら、「アイヤ」という踊りをデータ化して、3Dキャラクターに踊らせることで、郷土芸能の継承になるのではないかという意見も出されました。「アイヤ」は末崎町の碁石地区に伝わる踊りですが、次第に踊れる人が少なってきつつあります。今日、IT体験教室の様子を眺めておられた80代の女性は、「アイヤ」を踊ることができる1人です(簡単に実現できるものかどうかわかりませんが)。
Facebookを見て来られたという方は、IT関連の仕事をされていたようで、紹介された技術がどのような仕組みになっているのかを質問されていました。

後ほど、保育園の子どもを連れた2組の親子も来訪。子どもたちは恥ずかしがってFaceRigは試さなかったようですが、ゴーグルによりVRの世界に触れていました。

上に書いた通り、IT体験教室の主な対象者は小中学生ですが、大人たちにとってもIT技術に触れることのできる貴重な機会になりました。

ITはあくまでも道具に過ぎません。だから、例えば、「アイヤ」を継承するのにIT技術が使えそうという提案があるなど、ITをどう地域に役立てていくか、使いこなすかは、(ITそのものに対してではない)想像力が重要になってくる。そう考えると、ITそのものには興味がないけれど、地域のことなら何でも知っているという方が、ITとの接点をどう持てるかも重要かなと思いました。

IT体験教室は、年内は12月26日(火)まで、年明けは1月5日(金)〜15日(月)までの毎日(ただし、木曜を除く)、13:00〜15:00まで開催しています。
ここで紹介したような様々なIT技術を体験いただけます。