『わたしの居場所、このまちの。:制度の外側と内側から見る第三の場所』(水曜社, 2021年)のご案内

ロサンゼルスから関西国際空港へのJAL特別機とアメリカの空港における新型コロナウイルス感染症への対応

現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の水際対策として、海外からの入国者に対して空港到着時の検査、帰国後14日間の自宅やホテルでの待機などの措置がとられています。

自宅やホテルなどの待機場所までは、鉄道、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船を含めた公共交通機関を利用せずに移動することが求められているため、(空港の近くに自宅がない場合は)待機場所の確保、待機場所への移動が非常に困難となっています。
現在、北米からの便は全て成田国際空港と羽田国際空港に到着するため、関東在住者以外にとって待機場所の確保、待機場所への移動がより困難な状況となっています。
こうした状況を受けて、JAL(日本航空)がロサンゼルスから関西国際空港へ直行便(JL0069便)を臨時で運行しています。現在確定している臨時便の運行日は以下の通りです。

  • 第一弾:6月26日(金)
  • 第二弾:7月11日(土)、7月18日(土)
  • 第三弾:8月1日(土)、8月15日(土)、8月29日(土)、9月12日(土)、9月26日(土)
  • いずれもロサンゼルスを14時25分に出発し、関西国際空港に翌18時30分に到着

JALの臨時便があると教えていただきましたので、7月11日(土)の便を利用して、以下の経路でワシントンDCから帰国しました。

  • ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港(DCA)→ロサンゼルス国際空港(LAX)
    :アメリカン航空AA1275便 7時3分発→9時41分着
  • ロサンゼルス国際空港(LAX)→関西国際空港(KIX)
    :日本航空JL0069便 14時25分発→翌18時30分着

今後帰国される方にとって少しでも参考になればと思い、また、空港における感染防止対策を紹介するため、空港や機内の状況をメモしておきたいと思います。
ただし、搭乗時の情報であり、今後、大きく状況が変わる可能性があることをご了承ください。また、関西国際空港での水際対策の状況はこちらの記事をご覧ください。

ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港

5時過ぎにロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港に到着。早朝のため人はまばらで、チェックインカウンター、保安検査も数人ずつ並んでいるだけ。到着から20分ほどでチェックイン、保安検査を終え、ターミナルCの待合エリアに到着することができました。

待合エリアにはいくつかの店舗がありますが、到着時にオープンしていたのはダンキンドーナツのみで、10人ほどが列を作っていました。その後、搭乗前(6時半頃)に確認したところ、ハンバーガーのファイブ・ガイズ(Five Guys)、飲物やスナックなどを販売する売店もオープンしていました。

到着時、待合エリアには人がまばらでしたが、少しずつ人が増加。ただし、待合エリアの席は2~3割くらいしか埋まっておらず、互いに十分に距離をとって座ることが可能でした。
待合エリアで座っている人はマスクを着用していますが、飲食している人もいるため、全員がマスクを着用しているわけではありません。

アメリカン航空AA1275便の搭乗に際しては、チェックインカウンターでも、搭乗口でも体温測定や体調に関する質問がなされることはありませんでした。

ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港における感染防止対策

ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港ではソーシャル・ディスタンシングを確保するための対策がいくつかなされていました。

チェックインカウンター、保安検査、搭乗口の人が並ぶ可能性がある場所の床には、等間隔に(恐らく6フィート間隔に)マーキングされていました。また、チェックインカウンター、保安検査、搭乗口のスタッフと搭乗者が対面で接触する可能性がある場所には、スタッフと搭乗者の間にアクリル板が設置されています。

保安検査を通った先の待合エリアには、ソーシャル・ディスタンシングとして他者との間に6フィートの距離をとることを求める大きな掲示。

待合エリアの所々にはハンドサニタイザー(手指消毒剤)が設置されていました。

待合エリアの館内放送では、搭乗中はマスク着用の義務があることを伝える関内放送が流れていました。

アメリカン航空AA1275便

アメリカン航空AA1275便は、中央に通路あり、左右に3列ずつの座席がある機材。ざっと見た感じでは3列の座席のうち、中央を除いた両端の座席はほぼ埋まっていたので、6~7割の座席が埋まっていたようでした。

離陸後しばらくしてドリンクのサービス。機内では、飲食時以外はマスク着用が求められていました。マスクではなくフェイスカバーを着用している人、ゴム手袋をしている人もいました。

降りる時には、ソーシャル・ディスタンシングを確保するため、前の席の人を追い越さずに降りることを要請するアナウンスがありました。

ロサンゼルス国際空港

9時20分頃、アメリカン航空AA1275便がロサンゼルス国際空港のターミナル5の53Aゲートに到着。

ロサンゼルス国際空港は9のターミナルがある巨大な空港ですが、着陸したターミナル5との国際線ターミナル(ターミナルB)は比較的近くにあり、案内に従って徒歩でターミナル間を移動しました。

案内に従い、15分ほど歩いて国際線ターミナル(ターミナルB)に到着。保安検査終了後のエリア内を移動するため、再度のチェックイン、保安検査は不要でした。

到着時、国際線ターミナル(ターミナルB)に人影はまばら。動く歩道も節電のため止められています。
座る場所が多数あり、電源がとれる席も難なく座ることができました。
飲食できる店は、フードコートのようなエリアにある中華料理のPanda ExpressとStarbucksが営業しているのを見かけただけ。スナックや飲み物、Tシャツやマグカップなどのお土産などを扱う売店も、到着時には1店が営業しているだけでした。

時間が経つと少しずつ人が増えていき、お昼頃になるといくつかの飲食店や売店がオープンしていました。ただ、免税品店は全て閉店していたようです。

この日、ロサンゼルス国際空港からは、成田国際空港行きのANAのNH005便も運行されていました。

ロサンゼルス国際空港における感染防止対策

ロサンゼルス国際空港には、国際線ターミナル(ターミナルB)を含めて、あちこちに感染防止を呼びかける掲示がされていました。感染防止のため次のように行動することが掲示に書かれています。

他の旅行者と6フィート(2メートル)の距離を維持してください。
新型コロナウイルス感染症から、あなた自身と他の人を守ってください。

  • 病気の時は旅行しないでください。
  • 石鹸と水でこまめに手洗いをしてください。

新型コロナウイルス感染症の蔓延をとめるのは一人ひとりの責任です。命を救うために役割を果たしてください。

ロサンゼル国際空港で安全に旅行する。
新型コロナウイルス感染症の蔓延防止にご協力をお願いします。

  • 咳や発熱がある場合は空港に入らないでください。
  • 常にフェイスカバーを着用してください。
  • 常に、少なくても6フィートの距離を維持してください。
  • 不必要な物理的接触を避けてください。
  • こまめに手洗いをしてください。

命を救うことへの協力に感謝します。

所々にハンドサニタイザー(手指消毒剤)が設置されています。

日本航空JL0069便の搭乗口に来るようにという館内放送がありました。搭乗口では熱がないか、咳などの症状がないかを質問されました。搭乗口のカウンターには37.5℃以上の熱がある場合は搭乗を控えてもらうという掲示。

※今回はロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港でチェックインし、国内線を経由して、直接日本航空JL0069便の搭乗口に向かいましたが、ロサンゼルス国際空港でチェックインする場合には、(搭乗口ではなく)チェックインカウンターで熱がないか、咳などの症状がないかを質問されるのかもしれません。

日本航空JL0069便

日本航空JL0069便のエコノミークラスは、2列・4列・2列の機材。後方部の座席は、搭乗者は座席数の3~4割くらいだったと思います。